概要
NZXT Kraken Elite 360 v2 Blackは、NZXTが誇るハイエンド簡易水冷CPUクーラーの最新モデルだ。2.72インチのIPS液晶ディスプレイをポンプヘッドに搭載し、システム情報やカスタムGIFを表示できるのが最大の特徴。冷却性能においても、新設計のTurbine Pumpと高静圧FDBファン3基の組み合わせにより、最新のハイパワーCPUをしっかりと冷やし切る。360mmサイズのラジエーターを採用し、Intel LGA1851/1700/1200/115x、AMD AM5/AM4と幅広いソケットに対応する。ブラックカラーの統一感あるデザインは、PCビルドの美観を重視するユーザーにも好まれるだろう。
市場での立ち位置としては、ASUS ROG RyujinやCorsair iCUE H150i Eliteなどと競合するプレミアム帯のAIOクーラー。ディスプレイ付きであること、6年の長期保証、そしてNZXT独自のCAMソフトウェアによる細かな制御が強みだ。冷却性能は360mmクラスとしては標準以上で、Core i9-14900KやRyzen 9 7950Xといった発熱の大きいCPUでも常用可能な余裕を持つ。
互換性ガイド
対応ソケットはIntel LGA1851/1700/1200/1151/1150/1155/1156、AMD AM5/AM4。Intelの最新LGA1851にも対応しているため、Arrow Lake世代のCPUにもそのまま使える。AMD側はAM5/AM4と幅広くカバー。取り付けは汎用のブラケット方式で、ネジ止めによる固定となる。
ラジエーターサイズは120×401×27mmと360mm標準サイズ。ケースのトップまたはフロントに360mmラジエーターを搭載可能なスペースが必要。多くのミドルタワーケースではトップに360mmが収まるか要確認。ラジエーターの厚みは27mmと標準的で、ケースとの干渉は比較的少ない。チューブ長は420mmと十分で、大型ケースでも余裕を持って配線できる。
ファンは120mm角の3基セットで、4ピンPWMによる制御。マザーボードのファンヘッダーに接続するか、NZXTのRGB & Fan Controller(別売)を使うことでCAMソフトウェアから統合制御できる。ポンプも4ピンPWMで、マザーボード側で回転数をモニター可能。
商品情報
発売は2024年後半。価格帯は360mm簡易水冷としてはハイエンドに位置し、ディスプレイ非搭載モデルより1万円前後高い。日本国内では正規代理店製品として販売され、6年間のメーカー保証が付く。冷却性能はTDP換算で280W前後まで対応可能とされ、実用上の冷却力は十分。市場での位置づけは「ディスプレイ付きプレミアムAIO」であり、見た目と冷却の両立を求めるユーザー向け。
おすすめユーザー
- ゲーミングPCビルダー: 高性能CPUを搭載し、かつPC内部をドレスアップしたいゲーマーに最適。ディスプレイにCPU温度やFPSを表示できるため、ゲームプレイ中のステータス確認にも便利。一方、予算を抑えたい場合や、サイドパネルが非透過のケースを使うなら、ディスプレイなしのKraken 360などで十分。
- クリエイター・動画編集者: 長時間のエンコードやレンダリングでCPUに高負荷がかかる環境でも、360mmラジエーターとTurbine Pumpの組み合わせで安定した冷却を維持。静音性も高く、作業中のノイズが気になるユーザーにも適する。ただし、より静音性を重視するなら、Noctuaの空冷やビーキー!のSilent Loopシリーズも検討すべき。
- PCケースMOD愛好家: カスタムループほどではないが、簡易水冷でも個性を出したいユーザー。ディスプレイに自作のGIFを表示できるため、PCのテーマに合わせた演出が可能。ただし、ディスプレイのカスタマイズにはNZXT CAMソフトウェアが必要で、常時起動が前提となる点は注意。
購入前の注意点
まず、ケースの360mm対応は必須。トップマウントの場合、マザーボードやメモリとの干渉がないか事前に確認したい。特に大型VRMヒートシンクやハイプロファイルメモリを使う場合は、ポンプヘッドの高さ65mmが干渉する可能性がある。また、ポンプヘッドのディスプレイは60Hz駆動で、常時アニメーションを表示するとわずかに発熱する。冷却性能そのものは優秀だが、同じ価格帯のArctic Liquid Freezer III 360の方が冷却性能は上というレビューもあり、ディスプレイの付加価値にどれだけ価値を見出すかが選択の分かれ目だ。さらに、NZXT CAMソフトウェアは一部ユーザーから安定性に不満の声もあるため、公式フォーラムなどで最新の評判を確認しておくとよい。
よくある質問
Q: Intel LGA1700とLGA1851で同じブラケットが使えますか?
A: はい、Kraken Elite 360 v2はLGA1700とLGA1851の両方に対応しており、付属のブラケットでそのまま取り付け可能です。ただし、CPUの高さが異なる場合があるため、付属のマニュアルで適切なスタンドオフの選択を確認してください。
Q: ディスプレイに表示できる内容は?
A: CAMソフトウェアを通じて、CPU/GPU温度、クロック、FPSなどのシステム情報、またはカスタムGIF画像(640x640ピクセルまで)を表示できます。静止画のほか、短いアニメーションGIFも再生可能です。
Q: ファンを別のものに交換できますか?
A: 標準の120mmファンは一般的な4ピンPWMファンなので、他の120mmファンに交換可能です。ただし、ラジエーターの厚みやファンの静圧性能によって冷却性能が変わるため、高静圧モデルを推奨します。また、ファンを交換するとLED非対応になる点に注意。





