この記事では、Synology NASキット 2ベイ DS223 クアッドコアCPU 2GBメモリ搭載ミドルライトユーザー向け国内正規代理店品電話サポート対応品 DiskStation(以下 DS223)を、買う前に知っておきたい判断材料を中心に紹介します。
概要
結論から書きます。DS223は「写真のバックアップ、PCのバックアップ、家族や数人でのファイル共有」をきちんとこなせる2ベイNASです。一方で、メモリ増設や高速LAN、仮想マシンのような重い用途には向きません。用途がはっきりしている人には扱いやすく、手頃な一台です。
中身は Realtek RTD1619B クアッドコア(Cortex-A55 1.7GHz)と、増設できない 2GB の DDR4 メモリです。ドライブは付属しないため、2.5インチまたは3.5インチの SATA HDD/SSD を別に用意します。最大内蔵容量は掲載仕様で 32TB(16TB×2)です。操作は Synology の DiskStation Manager(DSM)で、ブラウザから使う管理画面でファイル共有、バックアップ、スナップショット、写真管理などを設定できます。
本体は幅108mm×奥行233mm×高さ165mm、重さは約1.25kg(本体のみ)です。デスクの横やテレビボードに置ける大きさです。保証は3年間で、国内正規代理店品なので電話サポートを受けられるのも、初めて NAS を買う人には安心材料です。
互換性ガイド
ドライブ
対応ドライブは 3.5インチ・2.5インチの SATA HDD/SSD(SATA III)です。M.2 スロットは無いため、NVMe SSD でキャッシュを組むことはできません。24時間動かす NAS では、デスクトップ向け HDD より NAS 向けの HDD を選ぶのが一般的です。Synology は動作確認済みドライブの一覧を公開しているので、買う前に型番を照らし合わせると安心です。
当サイトの掲載データでは、ホットスワップ(電源を入れたままのドライブ交換)は非対応扱いです。交換するときは DSM からシャットダウンし、電源が切れてから作業するのが確実です。メーカーの最新仕様表と記載が違う場合も、データを守るために電源を切ってから交換することをおすすめします。
ネットワーク
LAN ポートは 1000BASE-T(ギガビット)が1基だけです。実際の転送速度は、条件が良くても毎秒110MB前後が上限の目安です。HDD 1台の読み書き速度とおおむね釣り合うので、普段のファイル共有やバックアップで困ることは少ないでしょう。ただし、PC 側やルーターを 2.5GbE や 10GbE にしていても、DS223 側が 1GbE のため速さは頭打ちになります。リンクアグリゲーション(複数ポートの束ね)も使えません。
USB・電源・クライアント
USB 3.2 Gen 1 ポートが2基あり、外付けドライブへのバックアップや UPS(無停電電源装置)の接続に使えます。電源は DC 電源アダプター式です。停電の多い地域や雷の季節が気になる人は、UPS をつないで停電時に自動シャットダウンするよう設定しておくと、ドライブの故障やファイルシステムの破損を防ぎやすくなります。
ファイルシステムは Btrfs と ext4 に対応します。Btrfs を選べばスナップショットとデータ整合性チェックが使えるので、特に理由がなければ Btrfs が無難です。アクセスは Windows、macOS、Linux、iOS、Android から行えます。
メモリ
メモリは 2GB で固定され、増設できません。ファイル共有と写真のバックアップくらいなら足りますが、パッケージ(アプリ)を何本も入れたり、同時接続が増えたりすると余裕が無くなります。「あとで増設すればいい」という逃げ道が無いことは、買う前に必ず意識しておいてください。
商品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プロセッサ | Realtek RTD1619B クアッドコア Cortex-A55 1.7GHz |
| メモリ | 2GB DDR4(非拡張) |
| ドライブベイ | 2(3.5/2.5インチ SATA HDD/SSD) |
| 最大内蔵容量 | 32TB(16TB×2) |
| LAN | ギガビット RJ-45 ×1 |
| USB | USB 3.2 Gen 1 ×2 |
| 外形寸法 | 幅108mm×奥行233mm×高さ165mm |
| 重量 | 約1.25kg(本体のみ) |
| 保証 | 3年間 |
表の要点は「CPU は省電力の ARM、メモリは固定、LAN は 1GbE が1基」の3つです。どれも家庭や小規模オフィスの基本用途には十分ですが、上に伸ばす余地はほとんどありません。逆に言えば、構成が単純なので設定で迷う場面は少ない機種です。
最新の価格は販売ページの表示でご確認ください。ドライブは別売なので、実際にかかる費用はこれに HDD 2台分を足した額になります。たとえば RAID 1 で 4TB を使いたいなら 4TB の HDD が2台必要です。価格はセールなどで変わるため、購入時には商品ページで最新の価格を確認してください。
最新のユーザー評価は販売ページの表示でご確認ください。件数がまとまっていて評価も高いので、エントリー帯の NAS としては満足している人が多いと見てよいでしょう。
DS223j・上位機との違い
同じ Synology の2ベイ機の中で、DS223 がどこに位置するかを整理します。
| 機種 | CPU | メモリ | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| DS223j | Realtek RTD1619B 4コア 1.7GHz | 1GB DDR4 | 費用を抑えて、ファイル置き場とバックアップだけに使う人 |
| DS223 | Realtek RTD1619B 4コア 1.7GHz | 2GB DDR4(固定) | 写真管理なども含め、日常用途を余裕を持ってこなしたい人 |
| DS225+ | Intel Celeron J4125 | — | アプリを多く動かしたい人、今後用途を広げたい人 |
DS223j と DS223 は同じ CPU で、大きな違いはメモリが 1GB か 2GB かです。写真のインデックス作成やパッケージを並行して動かすとメモリの差が効いてくるため、写真管理を主に使うなら DS223 を選ぶ意味があります。ファイルを置くだけなら DS223j でも足ります。
アプリを多く動かしたい、将来もっと使い込みたいという人は、DS223 ではなく Plus シリーズ(DS225+ など)を最初から選ぶほうが結果的に安く済むことが多いです。DS223 はメモリを増設できないため、「足りなくなったら買い替え」になります。
おすすめユーザー
スマートフォンの写真・動画を家族でまとめたい人。 Synology Photos を使うと、スマートフォンから写真を自動でバックアップし、家族とアルバムを共有できます。クラウドストレージの月額料金を払い続けるより、手元に置いて管理したい家庭に向いています。ただし、動画をリアルタイムに変換しながら配信するような用途は得意ではないので、ホームシアター用のメディアサーバーを主な目的にするなら上位機を検討してください。
複数の PC・Mac のバックアップ先を1か所にまとめたい人。 macOS の Time Machine や Windows のファイル履歴の保存先として使えます。家の PC を全部 NAS へ自動でバックアップするようにしておけば、PC が故障したときの復旧がぐっと楽になります。
数人規模の事務所・SOHO でファイルを共有したい人。 5名程度までのチームでファイルサーバーとして使うなら、DS223 で実用的な性能です。ユーザーやフォルダごとのアクセス権も DSM の画面から設定できます。国内正規代理店品で電話サポートがあるので、専任の IT 担当がいない職場でも導入しやすいでしょう。
購入前の注意点
本体だけでは使えません。 ドライブは付属しないため、HDD 2台分の費用を予算に入れておく必要があります。「NAS が約5万円」と思って買うと、ドライブ代で総額が想定を大きく超えることがあります。
RAID 1 にすると、使える容量は1台分です。 2台で同じデータを持つ構成なので、8TB×2 なら使える容量は約8TB です。しかも OS 上の表示は TB ではなく TiB 換算になるため、少し小さく見えます。写真や動画が毎年増えていく家庭では、今の容量の2倍以上を目安にドライブを選ぶと、早い時期の買い替えを避けられます。
RAID はバックアップではありません。 RAID 1 はドライブ1台が壊れても動き続けるための仕組みで、誤ってファイルを消した場合やランサムウェアの被害は、もう1台にもそのまま反映されます。大事なデータは、Btrfs のスナップショットを有効にし、さらに USB 外付けドライブやクラウドにも別に控えを取ってください。
メモリ 2GB は増やせません。 コンテナや仮想マシン、複数台のカメラを使う監視録画など、重い用途を載せるとすぐ限界が来ます。「将来いろいろ試したい」という人は、最初から上位機を選ぶほうが後悔しにくいです。
LAN は 1GbE が1基だけです。 大きな動画ファイルを頻繁に編集・移動する人には物足りません。高速なネットワークを用意していても、DS223 がボトルネックになります。
ドライブ交換は電源を切ってから行ってください。 掲載データではホットスワップ非対応扱いです。電源を入れたまま抜き差しするのは避けましょう。
外部からアクセスするなら、セキュリティ設定を必ず見直してください。 外出先から NAS を使える設定は便利ですが、管理者アカウントの初期名を使わない、二段階認証を有効にする、DSM の更新を怠らない、といった基本を守らないと危険です。
よくある質問
Q. ドライブは付属しますか?
A. 付属しません。3.5インチまたは2.5インチの SATA HDD/SSD を別に購入してください。
Q. 最初はドライブ1台で始めて、あとから2台目を足せますか? A.
1台から使い始めることはできます。あとから2台目を足して冗長化する場合は、最初のボリューム作成時に Synology の SHR などを選んでおくと移行しやすくなります。具体的な手順はメーカーのサポート情報を確認してください。
Q. メモリを増設できますか?
A. できません。2GB DDR4 で固定です。メモリに余裕が欲しい場合は上位モデルを検討してください。
Q. DS223j とどちらを選ぶべきですか?
A. 同じ CPU で、DS223j は 1GB、DS223 は 2GB のメモリを積んでいます。ファイル置き場とバックアップだけなら DS223j、写真管理なども含めて余裕を持たせたいなら DS223 が目安です。
Q. 価格はいくらですか?
A. 2026年8月31日取得時点の Amazon.co.jp で ¥53,800 でした(ドライブ別)。価格は変わるので、購入時に商品ページで確認してください。
販売情報
(Amazon参照)
- メーカー名: Synology
- 販売元: Amazon.co.jp
- 出荷元: Amazon.co.jp
- ASIN: B0BRNBVTJK
- 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。



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