概要
CHUWI Office 2024 ミニPC Intel Core Ultra 5 226V搭載モデルは、Lunar Lake世代のノート向けCPU「Core Ultra 5 226V」を約128×128×48mmの小さな筐体に入れたミニPCです。結論から言うと、事務作業、Web会議、ブラウジング、複数モニターでの作業を静かに、少ない電力でこなしたい人に向いています。重い動画編集やゲームを主な用途にする機種ではありません。一番の注意点は、メモリが16GBのオンボード実装で、後から増やせないことです。
CPUはTSMCの3nmプロセスで製造された8コア8スレッドで、最大4.5GHz(ベース2.1GHz)、TDPは17Wです。8コアの内訳は性能重視のPコア4基と省電力のLP Eコア4基で、ハイパースレッディングは無いため、コア数とスレッド数が同じになっています。仕様データに載っているPassMark(CPU)のスコアは17,890です。
内蔵GPUはIntel Arc 130V(最大1.85GHz)で、ハードウェアレイトレーシングとXeSSのAIアップスケーリングに対応します。専用NPUのIntel AI Boostは40TOPSで、CPU・GPU・NPUを合計したAI性能は97TOPSです。メモリは16GBのLPDDR5X(8533MT/s)、ストレージは512GBのPCIe 3.0 M.2 SSDです。M.2スロットは2つあり、最大16TBまで増設できます。
性能の目安と得意・不得意
Core Ultra 5 226Vは、ピーク性能よりも消費電力あたりの効率を重視したCPUです。TDPが17Wなので、45W級のHシリーズを積んだミニPCと比べると、長時間の全コア負荷(大量の動画書き出し、コード全体のビルドなど)では差が出やすくなります。一方、Office、ブラウザでタブを多く開く作業、Teams や Zoom での会議、4K動画の再生のように、負荷が短く上下する作業では体感上の不満は出にくいクラスです。
メモリの8533MT/sはLPDDR5Xの中でも速い部類で、メモリをメインメモリと共有する内蔵GPUにとっては有利です。ただし内蔵GPUはその16GBからグラフィックス用の領域を借りるため、GPUを使う作業ではOSやアプリが使える分がそのぶん減ります。ここが16GB固定という仕様を重く見るべき理由です。
合計97TOPSというAI性能は、Windows のAI機能や、OpenVINO などに対応したアプリでの推論(画像の補正、文字起こし、背景ぼかし、小さな画像生成モデルなど)を手元で動かすときに効きます。TOPSは主に推論の処理能力の指標で、モデルの学習を速くする数字ではありません。大きな言語モデルを手元で動かせるかどうかは、TOPSよりメモリ容量で決まることがほとんどです。
| 用途 | 向き不向き | 補足 |
|---|---|---|
| 事務作業・ブラウジング・Web会議 | 得意 | 17W級なので発熱と消費電力が小さい |
| 4画面での株価チャート・資料閲覧 | 得意 | HDMI 2.1×2、USB-C、DP 1.4の4系統 |
| 小規模なAI推論(NPU・OpenVINO) | 向く | 対応アプリが必要 |
| 写真の現像・軽い動画編集 | 条件付き | 素材が大きいと16GBが足りなくなりやすい |
| 最新の重い3Dゲーム | 不向き | 内蔵GPUでは限界がある。eGPUは割高になる |
| 手元での大きなLLM・仮想マシンの多重起動 | 不向き | メモリを増やせない |
互換性ガイド
メモリとCPU: どちらもオンボード実装で、交換も増設もできません。SO-DIMMスロットはありません。買う時点の16GBが、この機体を使い終わるまでの上限です。
ストレージ: M.2スロットが2つあり、標準の512GB SSDに加えてもう1枚増設できます(最大16TB)。標準のSSDはPCIe 3.0です。互換性データには「PCIe 3.0/4.0/5.0」とありますが、NVMe SSDは基本的に新しい世代のものを古い世代のスロットに挿しても動き、速度はスロット側の世代に合わせて落ちます。PCIe 5.0のSSDを買っても5.0の速度は出ないと考えてください。スロットの世代や対応する長さ(2280など)は、製品ページや分解写真で確認してから選ぶのが安全です。高速なSSDは発熱も大きいので、小さな筐体なら発熱の小さいPCIe 4.0以下の製品が無難です。
映像出力: HDMI 2.1×2(最大8K@60Hz)、USB Type-C×1(最大4K@144Hz)、DisplayPort 1.4×1(最大4K@120Hz)の4系統で、4画面を同時に出力できます。8K@60HzをHDMIで出すには、HDMI 2.1に対応したケーブルとモニターが要ります。USB-Cからモニターへつなぐ場合は、映像出力(DisplayPort Alternate Mode)に対応したケーブルか、USB-C入力のあるモニターが必要です。充電専用のケーブルでは映像が出ません。
USB4とeGPU: USB4ポートで外付けGPU(eGPU)をつなげます。ただしケースとGPUと電源を別に買う必要があり、帯域もデスクトップのPCIeスロットより狭いため、GPUの性能をすべて引き出すことはできません。Type-Cの端子が複数ある場合は、どれがUSB4なのかを本体の刻印やマニュアルで確かめてください。
ネットワーク・周辺機器: 有線LANは2.5GbE、無線はWi-Fi 6EとBluetooth 5.3です。2.5GbEの速度を出すには、ルーターやスイッチも2.5GbEに対応している必要があります。USBはUSB 3.2 Gen2×4とUSB 2.0×2で、キーボード・マウス・外付けストレージを一通りつないでも足ります。
電源と設置: 電源は外付けのACアダプタです。必要な電源容量(推奨PSU)という考え方はこの機種には当てはまりません。付属のアダプタを使ってください。付属のVESAマウントプレートを使えばモニターの裏に取り付けられます。ただし背面のポートに手が届きにくくなるので、よく抜き差しするUSB機器は前面につなぐ前提で配置を決めると楽です。
商品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CPU | Intel Core Ultra 5 226V(8コア/8スレッド、2.1GHz / 最大4.5GHz、3nm、TDP 17W、BGA 2833) |
| GPU | Intel Arc 130V(最大1.85GHz) |
| NPU / AI性能 | Intel AI Boost 40TOPS / 合計97TOPS |
| メモリ | 16GB LPDDR5X 8533MT/s(オンボード) |
| ストレージ | 512GB PCIe 3.0 M.2 SSD(デュアルM.2、最大16TB) |
| 映像出力 | HDMI 2.1×2、USB-C、DP 1.4(4画面) |
| ネットワーク | 2.5GbE / Wi-Fi 6E / Bluetooth 5.3 |
| OS | Windows 11 Pro |
| サイズ | 約128×128×48mm |
CPUのCore Ultra 200Vシリーズ(Lunar Lake)は2024年後半に登場した世代で、AI処理と電力効率に力を入れたノートPC向けのCPUです。これをデスクトップのミニPCに載せているのがこの機種の特徴です。従来の事務用ミニPCよりAI処理の能力が高く、映像出力も多めに用意されています。
最新の価格は販売ページの表示でご確認ください。記事を読んでいる時点の価格は、必ず商品ページで確認してください。最新のユーザー評価は販売ページの表示でご確認ください。
OSはWindows 11 Proがプリインストールされています。Pro版なので、BitLockerによるドライブの暗号化や、リモートデスクトップで接続される側になる機能を使えます。メーカーの標準保証は1年間です(購入店舗によって異なる場合があります)。付属品はACアダプタ、電源ケーブル、HDMIケーブル、VESAマウントプレート、マニュアル類です。
競合製品との比較
ミニPCを選ぶときは、CPUの電力クラスとメモリの増設できるかどうかで性格が大きく分かれます。この機種は「17W級・メモリ固定・AI処理と映像出力が多め」という組み合わせです。
もっと強いCPUが欲しいなら、Core Ultra 9 285HやCore Ultra 9 185Hを積んだHシリーズのミニPCが候補になります。コア数が多く電力の枠も大きいので、長時間の重い処理ではこちらが有利です。その代わり発熱と消費電力が増え、ファンの音も大きくなりがちです。メモリを32GB積んだ構成の製品もあるので、容量がネックになる人はそちらを優先してください。
まったく音を出したくないなら、ファンレスのミニPCという選択肢もあります。性能はさらに抑えめですが、寝室や録音用の環境のように音がまったく許されない場所では、この機種よりそちらが向きます。AMDのRyzen 5 7640HSなどを積んだ機種も、価格と性能の釣り合いで比べる価値があります。
おすすめユーザー
- AIの推論を手元で試したい開発者・学習者: NPUの40TOPSを含む合計97TOPSで、OpenVINOベースの推論や音声認識、小さな画像生成モデルを手軽に試せます。NPUに処理を任せればCPU・GPUの負荷が減るので、他の作業と並行しても重くなりにくくなります。ただし大きなモデルの学習や、メモリを多く使う大きなLLMには、専用GPUを積んだワークステーションが必要です。
- マルチディスプレイを使いたいトレーダーや事務職: 4画面の同時出力と8K出力に対応しているので、チャートや資料を広い画面に並べられます。USB4でeGPUを足せば3Dの作業にも広げられますが、追加の費用は小さくありません。
- 場所を取らず静かなデスクトップが欲しい人: CPUが17W級なので発熱が小さく、電気代も抑えられます。モニターの裏に取り付ければ、机の上からPC本体が見えなくなります。文書作成、Webブラウジング、動画視聴といった日常の用途には十分な性能です。
購入前の注意点
16GBで足りるかを買う前に決めること。 この機種で一番後悔しやすいのがここです。メモリはオンボードで増やせず、内蔵GPUもこの16GBを共有します。ブラウザのタブを大量に開いたまま写真の現像をする、仮想マシンを動かす、手元でLLMを試す、といった使い方では早いうちに足りなくなります。「とりあえず買って足りなければ増やす」はできないので、少しでも不安があるなら、最初から32GB以上を積んだ機種を選んでください。
ゲーム機としては買わないこと。 Arc 130Vはレイトレーシングにも対応する内蔵GPUですが、最新の重い3Dゲームを快適に遊べる性能ではありません。eGPUで補う方法もありますが、ケースとGPUと電源を合わせるとミニPC本体と同じくらいの出費になることもあり、帯域の制約で性能も目減りします。ゲームが主な目的なら、最初からゲーミングPCを選ぶほうが合理的です。
長時間の全コア負荷には向かない。 TDP 17Wという設計は、静かさや省電力と引き換えに、長時間の重い処理での持続性能を抑えています。動画の書き出しや大規模なビルドを毎日するなら、Hシリーズの機種と比べてから決めてください。
「Office 2024」という表記は商品ページで確かめること。 Amazonの商品名には「Office 2024 搭載」とあります。これがMicrosoft Office 2024が付属するという意味なのか、それが正規のライセンスなのかは、この記事のデータからは確認できません(付属品の一覧にもOfficeのライセンスについての記載はありません)。Officeを目当てに買うなら、ライセンスの種類と認証方法を商品ページや販売元に確認してから注文してください。
価格の表示に注意。 取得したデータでは、Amazon.co.jpの価格に「Amazon US」というラベルが付いているなど、表示に不整合がありました。商品ページの登録情報が誤っていることもあるので、画像と商品名(Core Ultra 5 226V搭載であること)で対象の製品かどうかも確認しておくと安心です。
SSDの増設は世代と発熱を見て選ぶ。 PCIe 5.0のSSDを挿しても5.0の速度が出るとは限らず、小さな筐体では高速なSSDの発熱が問題になることもあります。増設するなら、容量を優先して発熱の小さいモデルを選ぶのが失敗しにくい方法です。
よくある質問
Q. メモリを32GBに増やせますか?
A. できません。16GBのLPDDR5Xはオンボード実装です。容量が足りるかどうかは購入前に決めてください。
Q. SSDは増設できますか?
A. できます。M.2スロットが2つあり、最大16TBまで対応します。スロットのPCIeの世代と対応するサイズは、製品ページで確認してください。
Q. ゲームはできますか?
A. 軽いゲームや古めのタイトルなら、設定を下げれば遊べる可能性があります。重い3Dゲームには向きません。USB4でeGPUをつなぐ方法はありますが、費用と性能の目減りを考えると、ゲームが目的ならゲーミングPCのほうが現実的です。
Q. 4画面出力にはどの端子を使いますか?
A. HDMI 2.1×2、USB-C、DisplayPort 1.4の4つです。USB-Cからの出力には、映像出力に対応したケーブルかモニターが必要です。
Q. 97TOPSあれば手元でChatGPTのようなAIを動かせますか?
A. TOPSは推論の処理能力の目安です。動かせるモデルの大きさは主にメモリ容量で決まるので、16GB固定のこの機種では小さめのモデルに限られます。
販売情報
(Amazon参照)
- メーカー名: CHUWI
- 販売元: CHUWI-Store
- 出荷元: Amazon
- ASIN: B0H5PR3CWS
- 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。

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