この記事では、Digitus 90350 ユニバーサルウォールマウント スイベル付き LCD を、買う前に知っておきたい点を中心に紹介します。結論を先に書くと、24〜27インチのVESA 100対応モニターを安く壁に固定したい人には有力な候補です。ただし、安全に使えるかどうかは本体よりも、取り付ける壁の下地で決まります。

概要

DIGITUSはドイツのAssmannグループが展開するPC・AVアクセサリーのブランドです。90350は、VESA規格のネジ穴を持つLED/LCDモニターを壁に固定するためのユニバーサルウォールマウントです。対応するのは最大27インチ・最大15kgまでのモニターで、VESAピッチは75×75mmと100×100mmの2種類です。

角度の調整は、チルト±15°、水平回転360°、回転120°に対応します。金属製の本体に水平器(スピリットレベル)が付属するため、初めて壁掛けをする人でも水平を出しやすい作りです。本体寸法は140×80×64mmと小さく、大型のモニターアームのように手前へ大きく張り出す製品ではありません。

位置づけとしては、ガススプリング式のモニターアームや大型テレビ用のフルモーション金具の下に入る、壁掛けに用途を絞った入門向けの製品です。モニターを手前に引き寄せるアーム機構は無いので、置き場所を決めたらあまり動かさない使い方に向いています。机の上を空けたい人、狭い部屋で設置場所に困っている人、店舗や受付で案内用の画面を壁に付けたい人が主な対象です。

互換性ガイド

このマウントは電源やデータケーブルを使う電子機器ではなく、モニターを壁に固定する金具です。互換性は、モニター側の条件と壁側の条件の2つで決まります。

確認項目 90350の対応範囲 見落としやすい点
VESAピッチ 75×75mm / 100×100mm 200×200mm以上には付かない
画面サイズ 27インチまで 28インチ以上は対象外
重量 15kgまで スタンドを外した本体だけの重さで判断する
背面形状 平らな背面が前提 ネジ穴が奥まっている機種、背面がふくらんでいる機種
壁 製品側で指定なし 石膏ボードだけに固定するのは危険

モニター側では、まず背面に4つのネジ穴があり、その間隔が75mmか100mmかを確認します。24インチや27インチのPCモニターには100×100mmに対応する機種が多い一方、格安モデルやデザイン重視のモデル、一体型PCにはVESA非対応のものもあります。製品ページの仕様に「VESA 100×100」などの記載があるかを確かめてください。

重量は、スタンドを含む重さではなく、スタンドを外した本体の重さで判断します。多くの27インチモニターは本体だけなら15kgを大きく下回りますが、メーカーの仕様表に「スタンドなし」の重量が書かれているので、数字で確認するのが確実です。

見落としやすいのが背面の形です。ネジ穴が背面のくぼみの奥にある機種や、背面が大きくふくらんでいる機種、湾曲モニターでは、金具がモニター背面に当たってしっかり固定できないことがあります。その場合はスペーサーや長いネジが必要になるので、取り付け前に背面の形状を確認してください。

壁の下地を先に確認する

日本の住宅の内壁は、多くが石膏ボード張りです。石膏ボードに普通の木ネジを直接打っても保持力はほとんど無く、モニターの重さと、首振りや角度調整のたびにかかる力でネジ穴が少しずつ崩れていきます。壁掛け金具の事故は、金具ではなく壁側の固定が原因で起きることがほとんどです。

確実なのは、石膏ボードの裏にある柱や間柱(木の下地)を下地探しの道具で見つけ、そこにネジを効かせる方法です。下地が無い位置に付けたい場合は、石膏ボード用のアンカーを使い、その耐荷重がモニターと金具の合計重量に十分な余裕を持っているかを確認します。コンクリート壁なら、コンクリート用のアンカーが必要です。

付属品は壁掛け用の金具一式と水平器で、モニター固定用のネジ類も入っています。ただし、壁用のネジやアンカーが自宅の壁に合っているとは限りません。付属品の種類と長さを確かめ、合わなければ壁の材質に合ったものを別に用意してください。

可動域を読み解く

仕様表の数字をそのまま受け取ると誤解しやすいので、使うときの感覚に置き換えておきます。

  • チルト±15°: 画面を上下に傾ける角度です。目線より高い位置に付けたとき、画面を少し下に向けて見やすくするのに使います。照明の映り込みを避けるときにも役立ちます。
  • 水平回転360°: 関節そのものは一周回りますが、壁に付けた状態ではモニターの端が壁に当たるため、実際に左右へ振れる角度はモニターの横幅と壁からの距離で決まります。27インチのように横幅の大きいモニターほど振れる角度は狭くなると考えてください。
  • 回転120°: 画面の向きを回す角度です。縦置き(90°回転)を考えている場合は、どちら向きにどこまで回るのか、縦にしたときに壁や家具に当たらないかを商品ページの図で確認してください。

つまり90350は、壁から大きく引き出して自由に動かす金具ではありません。壁際に付けて角度を整え、そこで使い続ける製品だと考えるのが正確です。

商品情報

製品の型番は90350、ASINはB01HOCOSPYです。最新の価格は販売ページの表示でご確認ください。価格はセールや在庫状況で変わるため、購入時に商品ページで最新の価格を確認してください。最新のユーザー評価は販売ページの表示でご確認ください。評価は高いものの件数は多くないので、自分の壁と同じ条件の人が書いた感想を探して読むと参考になります。

項目 値
最大対応モニターサイズ 27インチ
最大耐荷重 15kg
対応VESAピッチ 75×75mm / 100×100mm
チルト角度 ±15°
水平回転角度 360°
回転角度 120°
本体寸法 140×80×64mm
本体重量 約0.8kg
材質 金属
付属品 水平器

本体は約0.8kgの金属製で、作りが単純なぶん故障する部分が少なく、ガススプリングの調整のような手間もありません。保証期間は販売店やメーカーの表記によって異なるため、購入時に出品ページで確認しておくと安心です。

モニターアームとの比較

壁掛けを考える人は、たいていクランプ式のモニターアームと比べて迷います。判断の目安は次のとおりです。

比べる点 90350(壁掛け) クランプ式モニターアーム
机の上のスペース 完全に空く クランプ部分は残る
画面を手前に引く できない できる
設置の手間 壁の下地探しと穴あけが必要 机の天板に挟むだけ
賃貸での使いやすさ 穴あけが必要で難しい 壁を傷めない
机を動かすとき 画面は壁に残る 机と一緒に動く

作業内容に応じて画面の位置をよく変える人や、机を将来入れ替える予定がある人はアームのほうが向きます。逆に、画面の位置が決まっていて机の上を完全に空けたい人、机の天板が薄くてクランプを付けられない人には、壁掛けの90350が合います。

おすすめユーザー

  • 机を広く使いたい人: スタンドが占めていた場所が空くので、ノートPCや書類、液晶タブレットを置く場所を作れます。
  • 狭い部屋で設置場所に困っている人: ワンルームや仕切りの裏など、家具を置きにくい壁面を画面の置き場所にできます。
  • 店舗や受付で案内用の画面を壁に付けたい人: 15kgまでの耐荷重があり、チルトと首振りで来客側に画面を向けられます。手が届きにくい高さに付けられるのも利点です。
  • 24〜27インチのVESA 100対応モニターを、数千円で壁掛けにしたい人: 高価なアームや大型金具は要らず、固定できれば十分という人に向きます。

購入前の注意点

VESA 200以上や28インチ以上のモニターには使えません。 32インチ以上のモニターやテレビはVESA 200×200mm以上の機種が多く、この製品の対象外です。将来大きなモニターに買い替える予定があるなら、最初から対応範囲の広い金具を選んだほうが二度手間になりません。

石膏ボードに直接ネジを打つのは避けてください。 15kgという耐荷重は金具側の数字で、壁がその重さに耐えられることまでは保証していません。下地を探すか、適切なアンカーを使うことが前提です。

賃貸住宅では、壁に穴を開けてよいか先に確認してください。 退去時の原状回復の扱いは契約によって違います。穴あけが難しいなら、クランプ式のモニターアームのほうが現実的です。

ケーブルが壁を伝って垂れ下がります。 電源ケーブルと映像ケーブルが机まで下りてくるので、見た目を気にするならケーブルカバーなどを用意しておくと仕上がりがきれいになります。ケーブルの長さが足りるかも、取り付け位置を決める前に確認しましょう。

画面を手前に引き出すことはできません。 壁から目までの距離は机の奥行きでほぼ決まります。奥行きの深い机では画面が遠くなりすぎることがあるので、普段の目と画面の距離を測ってから決めてください。

商品ページの表記にも注意してください。 収集した価格情報には、Amazon USと表示されていながら実際は日本のAmazonの商品ページを指しているものがありました。海外の販売ページを見る場合は、型番の90350と写真で同じ製品かを確かめてから購入してください。

よくある質問

Q. 石膏ボードの壁に付けられますか?
A. 石膏ボードだけにネジを打つのはおすすめしません。柱や間柱にネジを効かせるか、モニターと金具の合計重量に余裕のある石膏ボード用アンカーを使ってください。

Q. 縦置きで使えますか?
A. 回転角度は120°なので、仕様の上では90°回して縦置きにする余地があります。ただし、回る向きや縦にしたときに壁へ当たらないかはモニターの大きさで変わるため、商品ページの図で確認してください。

Q. 32インチのモニターに使えますか?
A. 使えません。対応するのは27インチまでで、VESAピッチも75×75mmと100×100mmだけです。

Q. モニターを固定するネジは付いていますか?
A. モニター固定用のネジ類は付属します。ただ、モニターによって必要なネジの長さが違い、背面のネジ穴が奥まっている機種では長いネジが必要になることがあります。一度仮止めして、しっかり締まるかを確認してください。

Q. 首振りは360°自由に動きますか?
A. 関節そのものは360°回りますが、壁に付けるとモニターの端が壁に当たるため、実際に振れる角度はそれより狭くなります。大きく首を振りたいなら、アームの長い製品を検討してください。

販売情報

(Amazon参照)

  • メーカー名: DIGITUS
  • 販売元: EFI Global Store JP
  • ASIN: B01HOCOSPY
  • 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。