Cable Matters 201065-6 USB-C - RJ45 コンソールケーブル(Cisco互換)は、USB-C 端子しか持たない現代のノートPCから、Cisco などのネットワーク機器のコンソールポートへ直接入るための専用ケーブルです。この記事では、何ができて何ができないのか、実際につないだときに詰まりやすい箇所まで踏み込んで解説します。
概要
結論から書くと、本製品は「USB-C ノートPC でネットワーク機器の初期設定・復旧作業をする人」のための道具です。RJ45 側は Cisco 標準のロールオーバー(ロールド)ピンアサインで、内部に FTDI 社製のシリアル変換チップを搭載しています。ケーブル長は 1.8m(6フィート)、型番は 201065-6 です。
FTDI チップを積んでいることが、この価格帯の製品としては最大の意味を持ちます。安価な互換チップを積んだケーブルでは、OS のアップデート後にドライバーが当たらなくなる、認識はするが文字化けする、といったトラブルが起きがちです。FTDI は Windows・macOS・Linux のいずれでも長年インボックスドライバーが用意されてきた実績があり、「現場に着いてからドライバーを探す」という最悪の事態を避けやすくなります。
評価も安定しています。Amazon.co.jp の情報では、2026年6月時点で 100 件のレビューに対して「5つ星のうち4.7」、好評率にすると 94% です。レビュー件数自体は爆発的に多い製品ではありませんが、コンソールケーブルという用途が限定されたカテゴリで 4.7 を維持しているのは、「買った人がやりたかったことが、だいたいそのままできた」ことを示しています。
互換性ガイド
まず PC 側です。本製品はコネクタが USB Type-C(オス)なので、ホスト側に USB-C ポートが必要です。Thunderbolt 3/4 ポートは USB-C の上位互換なので、そこに挿しても USB デバイスとして問題なく動作します。USB-A しかない旧型 PC では、別途 USB-C オス - USB-A オスの変換アダプタか USB-C ハブが要ります。変換をかませても FTDI チップの動作自体には影響しませんが、持ち物と故障点が 1 つ増える点は頭に入れておいてください。
次に機器側です。対応するのは RJ45 コンソールポートを備えた機器で、Cisco では Catalyst シリーズのスイッチ、ISR シリーズのルーター、ASA などが該当します。同じロールオーバー配線を採用している他社製機器でも使えます。逆に、最近の機種で増えている「コンソールポートが USB Mini-B / Micro-B / USB-C の機器」には物理的に挿さりません。手元の機器の背面を見て、コンソールポートが RJ45 かどうかを先に確認してください。
以下は、買う前に 30 秒で確認できるチェック項目です。
| 確認項目 | 必要な条件 | 合わない場合 |
|---|---|---|
| PC 側ポート | USB-C(Thunderbolt 可) | USB-C→USB-A 変換が必要 |
| 機器側ポート | RJ45 コンソールポート | USB コンソール用ケーブルを選ぶ |
| ピンアサイン | Cisco ロールオーバー | ストレート要求機器は別製品 |
| OS | Windows / macOS / Linux | 仮想環境では USB パススルー設定が必要 |
| 距離 | 1.8m 以内で届くか | 長尺品または延長を検討 |
接続手順自体は単純です。USB-C 側を PC に、RJ45 側を機器のコンソールポートに挿し、ターミナルソフト(Tera Term、PuTTY、macOS/Linux なら screen コマンド)から該当ポートを開きます。ボーレートは多くの機器で 9600bps、データ 8 ビット・パリティなし・ストップ 1 ビット・フロー制御なし(いわゆる 9600 8N1)が既定値です。Windows ならデバイスマネージャーの「ポート (COM と LPT)」に、macOS/Linux なら /dev/tty.usbserial-* や /dev/ttyUSB0 のような名前で現れます。画面が真っ黒でも、Enter を数回叩くとプロンプトが返ってくることが多いので、慌てて抜き差ししないでください。
仮想マシン上の Linux から使う場合は、ホスト側で USB デバイスをゲストにパススルーする設定が別途必要です。ここを忘れて「認識しない」と判断してしまう例が多いので、ホスト OS 側で先に認識しているかを確かめるのが近道です。
商品情報
主要な仕様は次のとおりです。コネクタタイプは USB Type-C(オス)to RJ45(オス)、ケーブル長 1.8m(6フィート)、シリアル変換チップは FTDI、ピンアサインは Cisco ロールオーバー(ロールド)、対応 OS は Windows・macOS・Linux、型番は 201065-6 です。付属品はケーブル本体のみで、変換アダプタや追加コネクタは含まれません。
価格は、Amazon.co.jp で 2026年6月18日取得時点で ¥3,535、2026年8月26日取得時点で ¥3,661 でした。2か月ほどで 100 円強動いており、この手の製品としてはごく普通の変動幅です。記事の数値はあくまで取得時点のもので、セールや為替で上下しますから、購入時は必ず商品ページで最新価格を確認してください。保証は Cable Matters の製品保証ポリシーに準じます。
海外マーケットプレイス側の価格情報には $129.97 という値も記録されていましたが、これは 1.8m のコンソールケーブル 1 本の相場として桁が合いません。別商品(まとめ売りや業務用機器)の価格を掴んでいる可能性が高いため、本記事では参考値として扱いません。
市場での立ち位置は、ミドルレンジです。ノーブランドの互換チップ品はもっと安く、メーカー純正のコンソールケーブルはもっと高い。その中間で「FTDI の安心感を 3,000 円台で買う」のが本製品の価値です。年に数回しか使わないなら安価な互換品でも構いませんが、業務で使うなら差額は初回のトラブル 1 回で回収できます。
競合製品・他の手段との比較
選択肢は大きく 3 つあります。1 つ目が本製品のような USB-C 直結型、2 つ目が USB-A 接続のコンソールケーブル、3 つ目が USB シリアル変換アダプタ(RS-232)と Cisco 純正ロールオーバーケーブルの組み合わせです。
3 つ目は柔軟性が高く、D-sub 9 ピンのシリアル機器も扱える一方で、ケーブルが 2 本になり携行性で劣ります。逆に本製品は 1 本で完結するぶん、RS-232 の機器には使えません。ラックの前で鞄から出してすぐ挿したい、荷物を減らしたいという現場志向なら USB-C 直結型が有利です。オフィスに据え置きで、シリアル機器全般を面倒見たいなら RS-232 変換アダプタ側が向きます。
2 つ目の USB-A 版との比較は、単純に手持ちの PC 次第です。ただし新しく買うノートPC ほど USB-A が消えていく流れなので、これから長く使うなら USB-C 版を選び、USB-A の PC には変換アダプタで対応するほうが将来の買い直しが減ります。
おすすめユーザー
ネットワークエンジニア・IT 管理者 — Cisco 機器の初期設定、パスワードリカバリ、IOS 復旧といった「ネットワークが死んでいる状態でのアクセス手段」を日常的に必要とする人に最適です。FTDI 搭載でドライバー起因の足止めが起きにくく、時間に追われる作業中の不確定要素を 1 つ減らせます。
データセンター・現場作業者 — 1.8m という長さは、ラック前面に立って背面のコンソールポートに挿す、あるいは棚の上に PC を置いて数 U 下の機器につなぐ、といった使い方でちょうど収まります。深いラックや高所の機器を相手にするなら、もう少し長い製品を検討してください。
CCNA 学習者・ホームラボ愛好家 — 中古の Catalyst を買って自宅で触る人にとって、最初の関門が「コンソールにつながらない」ことです。3,000 円台で信頼できるチップの製品が買えるなら、学習の初手としては安い投資です。評価 4.7(100 件)という数字も、初学者が引き当てる「動かない個体」のリスクが低いことを示唆しています。
購入前の注意点
LAN アダプタではありません。 最も多い買い間違いがこれです。見た目が USB-C to RJ45 なので、有線 LAN 変換アダプタと混同されます。本製品はシリアルコンソール専用で、これを PC とルーターにつないでもインターネットにはつながりません。ネットワーク接続が目的なら、USB-C 有線 LAN アダプタを買ってください。
ピンアサインは Cisco ロールオーバー固定です。 Cisco 機器と、それに準拠した他社機器なら問題ありませんが、一部にストレート配線のコンソールポートを持つ機器があります。対象機器のマニュアルで「rollover」「rolled」「Cisco pinout」といった記載を確認してから買うのが安全です。ここを外すと、挿さるのに一切反応しないという分かりにくい症状になります。
ホットプラグの扱いに注意。 機器の電源が入った状態で抜き差しすること自体は通常問題ありませんが、抜くと COM ポート番号が変わったり、ターミナルソフトのセッションが切れたままになることがあります。反応がなくなったら、まずターミナル側のポートを開き直してください。
リモート管理の代替にはなりません。 これはローカルアクセスの手段です。SSH や Telnet でできる日常運用を置き換えるものではなく、「ネットワークが使えないときの最後の入口」として位置づけてください。逆に言えば、その一点において代わりがないので、1 本は持っておく価値があります。
商品ページの登録情報は自分の目で確認を。 Amazon の商品ページでは、メーカー名・型番・価格といった登録情報が実際の製品と食い違っていることがあります。今回も海外マーケットプレイス側に、この製品の相場とかけ離れた価格が記録されていました。購入時は金額の桁、商品画像のコネクタ形状(USB-C と RJ45 か)、タイトルの型番 201065-6 を自分の目で照合してください。
よくある質問
Q. ドライバーのインストールは必要ですか。
A. FTDI チップ搭載のため、Windows・macOS・Linux の比較的新しいバージョンでは標準ドライバーで認識されるのが一般的です。認識しない場合のみ FTDI の公式ドライバーを導入してください。
Q. ボーレートは何に設定すればいいですか。
A. Cisco 機器の既定値は 9600bps・8N1・フロー制御なしです。機器側で変更されている場合はその設定に合わせます。
Q. USB-A しかない PC でも使えますか。
A. USB-C オス - USB-A オスの変換アダプタを介せば使えます。変換による機能低下はありませんが、アダプタは別途用意が必要です。
Q. Cisco 以外のメーカーの機器でも使えますか。
A. RJ45 コンソールポートで Cisco 互換のロールオーバー配線を採用している機器なら使えます。ストレート配線を要求する機器には非対応です。
Q. 1.8m では足りない場合はどうすればいいですか。
A. USB 側を延長するのが現実的です。RJ45 側を汎用 LAN ケーブルで延長すると配線仕様が変わり、通信できなくなる可能性があります。
Q. 価格はいくらですか。
A. Amazon.co.jp では 2026年8月26日取得時点で ¥3,661 でした。価格は変動するため、購入時に商品ページで確認してください。
販売情報
(Amazon参照)
- メーカー名: Cable Matters
- 販売元: Amazon US
- 出荷元: Amazon US
- ASIN: B078PT5N24
- 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。





