概要
Thermalright(サーマルライト)は台湾発の冷却専門ブランドで、20年以上にわたってPC冷却ソリューションを開発してきました。その中でもAssassin King 120 SEは、エントリーからミドルレンジ向けに設計されたシングルタワー型の空冷CPUクーラーです。4本の6mmヒートパイプと120mm PWMファンを組み合わせ、コンパクトながら高い冷却性能を実現しています。
本製品の最大の魅力は、実売価格が2,000円台前半という驚異的なコストパフォーマンスです。Intel LGA 1700/1200/115x、AMD AM4/AM5と幅広いソケットに対応しており、最新のRyzen 7000シリーズやCore第12〜14世代でも問題なく使用できます。高さは148mmと標準的なミドルタワーケースに収まるサイズ感で、メモリスロットとの干渉も最小限に抑えられています。
冷却性能はTDP 180W前後までのCPUを想定しており、Ryzen 5やCore i5クラスであれば十分な余裕があります。ファンは最大1,550rpmで動作し、騒音値は25.6dBAと静音性も良好です。S-FDBベアリングを採用しており、長期間の安定動作も期待できます。
互換性ガイド
- 対応ソケット: Intel LGA 1150/1151/1155/1156/1200/1700、AMD AM4/AM5。LGA 1851(Core Ultra 200シリーズ)には非対応なので注意が必要です。
- メモリとの干渉: シングルタワー設計でオーバーハングが少ないため、一般的なDDR4/DDR5メモリとは干渉しにくい設計です。ただし、大型のヒートシンク付きメモリを使用する場合は、一番手前のスロットを避けるなどの工夫が必要になる場合があります。
- ケースクリアランス: クーラー高さ148mm。多くのミドルタワーケース(例:Fractal Design Pop Air、NZXT H5 Flow)に収まりますが、一部の小型ケース(ITXケースなど)では高さ制限に引っかかる可能性があります。購入前にケースのCPUクーラー最大高を確認してください。
- バックプレート: Intel LGA 1700用のバックプレートが付属します。AMD AM4/AM5は純正バックプレートをそのまま使用します。
商品情報
- 発売時期: 2022年頃(継続販売中)
- 価格帯: 実売2,000〜3,000円前後(通販サイト参考価格:¥2,499)
- 保証期間: メーカー保証1年(販売店により異なる場合あり)
- 販売経路: 通販サイト、各PCパーツショップ
- 冷却方式: 空冷シングルタワー
- ファン仕様: TL-C12C(120×120×25mm)、4pin PWM、最大1,550rpm±10%、66.17CFM、25.6dBA
- ヒートパイプ: 4本×6mm、AGHP III(逆重力ヒートパイプ)技術採用
- ベアリング: S-FDB(流体動圧軸受け)、寿命20,000時間
- 対応TDP: 約180W(メーカー公称値)
- 市場での立ち位置: エントリー〜ミドルレンジ。純正クーラーからのアップグレードや、予算を抑えつつ十分な冷却性能が欲しいユーザーに最適。
おすすめユーザー
- 予算重視のゲーミングPCビルダー: Ryzen 5 5600XやCore i5-12400Fなど、ミドルレンジCPUを冷やすのに最適です。純正クーラーより静かで、かつオーバークロック時の温度も抑えられます。ただし、Core i7/i9やRyzen 7/9の高負荷連続使用には非推奨です。
- 静音PCを目指すユーザー: 最大25.6dBAと非常に静かで、アイドル時はほぼ無音。PWM制御で負荷に応じて回転数が変わるため、日常使いでの騒音が気になりません。ただし、完全無音を求めるなら大型空冷や簡易水冷も検討すべきです。
- 小型ケース愛好家: 高さ148mmとコンパクトなので、多くのミドルタワーや一部のMini-ITXケースにも収まります。ただし、ケース幅が狭いモデルではサイドパネルとの干渉に注意。
- コストパフォーマンス重視の自作er: 2,000円台でこの冷却性能は非常にコスパが高く、初めての自作PCにもおすすめです。ただし、RGBファンが欲しい方や、見た目にこだわる方はARGB版(AK120 SE ARGB)を選ぶと良いでしょう。
購入前の注意点
- LGA 1851非対応: Intel Core Ultra 200シリーズ(Arrow Lake)で採用されたLGA 1851ソケットには対応していません。新しいプラットフォームを検討している場合は、別のクーラーを選んでください。
- 高負荷時の冷却限界: TDP 180W程度が上限で、Ryzen 9 7950XやCore i9-14900KのようなハイエンドCPUをフルロードで使い続けると、サーマルスロットリングが発生する可能性があります。そうしたCPUには、より大型の空冷クーラー(例:Thermalright Peerless Assassin 120 SE)や簡易水冷をおすすめします。
- 付属品の確認: 購入時にIntel/AMD両方のマウントキットが同梱されていることを確認してください。特にIntel LGA 1700用のブラケットは別売りの場合があるため、商品説明をよく読んでから購入しましょう。
- 競合製品との比較: 同価格帯には、ID-COOLING SE-214-XTやArctic Freezer 34 eSportsなどがあります。冷却性能はほぼ互角ですが、Assassin King 120 SEは静音性と取り付けのしやすさで優位です。
よくある質問
Q: Ryzen 7 7800X3Dに使えますか?
A: はい、使用可能です。7800X3DのTDPは120Wで、ゲーミング時の消費電力はさらに低いため、Assassin King 120 SEで十分冷却できます。ただし、長時間のレンダリングなど高負荷が続く場合は、温度が80℃前後まで上がることがあるので、余裕を持ちたいならワンランク上のクーラーも検討してください。
Q: 付属のサーマルグリスは使えますか?
A: はい、Thermalright純正のグリス(TF7相当)がプリインストールされています。初回使用時はそのまま使って問題ありません。ただし、より高い熱伝導率を求めるなら、別途ハイエンドグリス(例:Thermal Grizzly Kryonaut)に交換するのも手です。
Q: メモリスロットとの干渉はありますか?
A: シングルタワー設計で、ファンがメモリスロット側に大きく張り出さないため、一般的なメモリでは干渉しません。ただし、大型ヒートシンク付きのメモリ(例:Corsair Dominator Platinum)を使用する場合、一番手前のスロットに挿すとファンと接触する可能性があります。その場合はファンの取り付け位置を調整するか、メモリを2番目以降のスロットに挿してください。





