NZXT KRAKEN X73 RL-KRX73-01 水冷ヘッド専用 反射防止保護フィルムは、360mm ラジエーターを備えたオールインワン水冷クーラー「NZXT KRAKEN X73」の水冷ヘッド表示面を守るためのアクセサリーです。この記事では、どの環境で使えるのか、貼る価値があるのはどんな人か、そして買ってから気づきやすい落とし穴までを整理します。

概要

本製品は、Kraken X73 の水冷ヘッド上面(インフィニティミラー LED リング部)に貼る PET 製の保護フィルムです。素材は PET(ポリエチレンテレフタレート)、表面処理は反射防止(アンチグレア)、貼り付けは静電気吸着方式で、付属品はクリーニングクロスという構成になっています。ガラスフィルムのような厚みと硬度を持つタイプではなく、薄く軽い「傷と指紋の予防」に特化した製品と考えてください。

向いているのは、サイドパネルがガラスのケースで内部を見せる構成にしていて、水冷ヘッドの表示面を長期間きれいに保ちたい人です。逆に、ケースが密閉型で普段ヘッドを見ないなら、優先度は高くありません。ここが最初の判断ポイントになります。

項目 内容 実際どう効くか
対応モデル NZXT KRAKEN X73 (RL-KRX73-01) X53 / X63 など他サイズは不可
素材 PET 薄く追従性が高い。硬度は樹脂相当
表面処理 反射防止(アンチグレア) 映り込みは減るが、光沢はやや失われる
貼り付け方式 静電気吸着(気泡抜き加工) 糊残りが出にくく、貼り直しがしやすい
付属品 クリーニングクロス ヘラは付属しない前提で用意しておくと安全

互換性ガイド

互換性の記載は明確で、NZXT KRAKEN X73 (RL-KRX73-01) 専用です。同じ Kraken シリーズでも X53(240mm)、X63(280mm)はラジエーターサイズこそ違うものの、ヘッド周りの外形やリング部の直径が一致する保証はないため、メーカー表記どおり「非対応」として扱ってください。他社製の水冷クーラー(Corsair、DeepCool、Lian Li など)にも当然使えません。

実務上つまずきやすいのは、ラジエーターやチューブ側ではなくヘッドの向きです。Kraken X73 のヘッドはリングを回転させて向きを合わせられる構造ですが、フィルムを貼った後に向きを変えると、指がフィルムの端に触れて浮きの起点を作ってしまいます。先にヘッドの向きを決め、CPU への取り付けとチューブの取り回しを確定させてから貼るのが正解です。

もう一点、貼り付け面のコンディションが仕上がりを決めます。ヘッド表面には出荷時の保護シートや、組み立て中に付いたサーマルグリスの微量な油分が残っていることがあります。付属のクリーニングクロスで拭いたうえで、油分が落ちない場合は無水エタノールを少量含ませた布で拭き、完全に乾かしてから貼ってください。静電気吸着方式は糊で強引に食いつかせる方式ではないため、油分が残っていると端から浮きます。

参考までに、Kraken X73 本体は 360mm ラジエーター(記載寸法 121x394x27mm)を要するため、ケース側にトップまたはフロント 360mm の搭載スペースが必要です。フィルム自体はケース内寸に影響しませんが、ヘッド表示面を「見せる」ことが目的である以上、ラジエーターの搭載位置によってはヘッドが見えにくい向きになります。この点も先に確認しておくと無駄がありません。

商品情報

仕様として公開されているのは、対応モデル(NZXT KRAKEN X73 / RL-KRX73-01)、素材(PET)、表面処理(反射防止)、貼り付け方式(静電気吸着・気泡抜き加工)、付属品(クリーニングクロス)の 5 点です。厚み(mm)や硬度(9H などの表記)、透過率といった数値は提供データに含まれていないため、この記事では断定しません。厚みや硬度を重視するなら、購入前に商品ページの仕様欄で確認してください。

価格について、参照元の販売ページには 2026年6月26日取得時点で ¥24,800、別マーケットプレイスには 2026年8月2日取得時点で $200.00 という価格が記録されていますが、**これは保護フィルム単体の価格としては明らかに桁が違い、Kraken X73 本体(水冷クーラー)の価格を拾ったものと考えられます。**したがって本記事では、この金額を本製品の価格として扱いません。保護フィルムの実売価格は変動が大きいため、必ず商品ページで最新の価格と「何が届くのか(フィルム単体か、クーラー本体か)」を確認してください。

同じ参照ページに紐づくレビュー情報は、2026年6月26日取得時点で総レビュー数 133 件、5つ星のうち 4.4(好評率にして約 88%)です。ただしこの評価も、フィルムではなく Kraken X73 本体に対して寄せられたものである可能性が高い点に注意してください。フィルムの貼りやすさや透明度を判断する材料としては、そのまま鵜呑みにできません。

おすすめユーザー

  • ガラスパネルのケースで内部を見せている Kraken X73 ユーザー — 水冷ヘッドは視線が最も集まる部品のひとつです。表示面に細かな擦り傷が入ると、LED を点灯させたときに傷が光を拾って目立ちます。予防としてのフィルムは理にかなっています。
  • 照明の映り込みが気になる人 — 反射防止加工の本領はここです。デスクライトや窓の映り込みでヘッドが白く飛ぶ環境なら、体感差が出やすい部類です。
  • 中古・展示品の Kraken X73 を購入した人 — 既存の微細な傷を目立ちにくくしつつ、これ以上の劣化を止める用途に合います。
  • メンテナンス頻度を下げたい人 — 指紋や皮脂が直接ヘッドに付かなくなるため、拭き取り時に本体表面をこすらずに済みます。

逆に、密閉型ケースを使っている人、ヘッドを別売りの LCD ヘッドに換装する予定がある人、そもそも見た目にコストをかけない方針の人には不要です。冷却性能には一切寄与しないアクセサリーなので、「冷えが良くなる」ことを期待して買うのは完全な誤りです。

競合・代替手段との比較

保護フィルムを検討する場面では、実は選択肢が 3 つあります。1 つ目が本製品のような専用形状の PET フィルム、2 つ目が汎用のスマートウォッチ用円形フィルムを流用する方法、3 つ目が「何も貼らずに拭き方を工夫する」という選択です。

汎用の円形フィルムは安価ですが、直径が合わないと端が余ってめくれ、かえって埃を巻き込みます。専用品の価値は素材や硬度よりもサイズが合っていることにあると考えたほうが実態に近いです。一方、3 つ目の「貼らない」も現実的な解で、マイクロファイバークロスで一方向に拭く運用を守れば、通常使用で目立つ傷が入ることはそう多くありません。透明度をわずかでも落としたくない人は、あえて貼らない判断も合理的です。

なお本製品は反射防止(アンチグレア)タイプなので、光沢(クリア)タイプと比べると表面がマット寄りになります。映り込みは減りますが、LED の発色はごくわずかに柔らかくなります。「鏡面のギラつきを消したい」なら本製品、「出荷状態の艶を維持したい」なら光沢タイプ、という切り分けです。

貼り付けの手順とコツ

  1. ヘッドの向きとチューブの取り回しを先に確定させる。

  2. 付属のクリーニングクロスで表面を拭く。油分が残るなら無水エタノールを使い、完全に乾かす。

  3. 埃を減らすため、掃除直後の部屋や、湯気を立てた浴室の近くなど空気中の埃が落ちた環境で作業する。

  4. フィルムの片側だけを先に接地させ、中心から外側へ倒すように置く。一気に落とすと気泡が閉じ込められます。

  5. 気泡が残ったら、中心から端に向かってヘラやカードで押し出す。押し戻す方向に動かすと抜けません。

  6. 小さな埃が入った場合は、セロハンテープの粘着面でフィルムを一度持ち上げ、埃だけを取り除いてから貼り直す。静電気吸着なので貼り直しに耐えます。

購入前の注意点

**まず、商品ページの表示内容と実際の商品が食い違っている可能性を疑ってください。**参照元ページには保護フィルムとしては不自然な価格(取得時点で ¥24,800、別マーケットで $200.00)とレビュー件数が紐づいており、これは Kraken X73 本体の情報が混在していることを強く示唆します。**ページを開いたら、商品画像・タイトル・「この商品について」の記述で、届くのがフィルム単体なのかクーラー本体なのかを必ず確認してください。**同じ ASIN に複数のバリエーションがぶら下がっている場合、選択中のバリエーションによって届く物が変わります。

次に、仕上がりの質感です。反射防止加工である以上、貼った後は出荷時の光沢感がわずかに失われ、マット調になります。これは不良ではなく仕様です。鏡面の映り込みごと気に入って Kraken X73 を選んだ人には、むしろマイナスに感じられる可能性があります。

三つ目に、耐久性の期待値です。PET フィルムはガラスフィルムのような打痕耐性を持ちません。工具を落とした、パーツを引きずったといった衝撃には無力で、あくまで擦り傷と指紋の予防と割り切る製品です。また消耗品扱いのため、初期不良以外の保証は限定的だと考えておくべきです。

四つ目に、熱の心配をする人がいますが、水冷ヘッドの上面は放熱面ではなくポンプとカバーの外装です。上面に薄いフィルムを 1 枚貼ったことで CPU 温度が測定可能なレベルで変わるとは考えにくく、そこを不安要素にする必要はありません。ただしヘッドの通気スリットや、ケーブル端子の周辺までフィルムを被せるのは避けてください。

最後に、将来的な換装計画です。Kraken X73 の後継世代では LCD ディスプレイ搭載ヘッドが主流になっており、ヘッドの外形が変われば本製品は流用できません。近いうちに買い替える予定があるなら、投資として見合うかは考えたほうがよいでしょう。

よくある質問

Q. Kraken X53 や X63 に貼れますか。
A. メーカーの互換性記載では非対応です。ヘッド外形やリング径が一致する保証がないため、サイズ違いで端が余る/足りないリスクがあります。X73 (RL-KRX73-01) 専用と考えてください。

Q. 貼ると LED の明るさは落ちますか。
A. 反射防止加工の分、光沢タイプよりは拡散します。体感としては「ギラつきが減って柔らかく見える」程度で、点灯していることが分からなくなるような減光ではありません。透過率の実数は提供データに無いため、数値での断定は避けます。

Q. 気泡が入ってしまいました。やり直せますか。
A. 静電気吸着方式なので、剥がして貼り直せます。埃が原因なら、セロハンテープなどで埃だけを取り除いてから再度貼ってください。糊で貼るタイプより貼り直しに強いのが、この方式の利点です。

Q. 冷却性能に影響しますか。
A. 影響しないと考えて差し支えありません。フィルムを貼るのはポンプヘッドの外装上面であり、CPU と接触する銅ベースやラジエーターとは無関係です。

Q. ヘラは付属しますか。
A. 提供されている付属品情報はクリーニングクロスのみです。ヘラが必要なら、不要なポイントカードなど平らで角の丸いもので代用できます。事前に用意しておくと作業が楽になります。

販売情報

(Amazon参照)

  • メーカー名: NZXT
  • ASIN: B08454HD35
  • 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。