この記事では「Monoprice 4K High Speed HDMI Cable 35ft - CL2 In Wall Rated 18Gbps Active Black」を取り上げます。壁や天井の中を通す配線や、10m級の長距離HDMI接続を考えている人に向けて、仕様の読み方と失敗しやすい点を具体的に解説します。
概要
Monoprice 4K High Speed HDMI Cable 35ft は、長さ35フィート(約10.67m)のアクティブ型HDMIケーブルです。最大帯域幅は18Gbps、耐火等級はCL2で、壁や天井の中に通す固定配線を想定しています。結論から言うと、「プロジェクターとAVアンプを10m前後離し、壁の中に一度だけ通して固定したい」という用途には筋の良い選択肢です。一方で、4K/120Hzのゲーム用途や、頻繁に抜き差し・配置換えをする用途には向きません。
注意したいのは、仕様表に載っている最大解像度が 3840×2160 @ 24Hz である点です。18Gbpsという帯域の数字から「4K/60Hzも当然出る」と考えがちですが、この製品の掲載仕様では24Hzが上限として示されています。映画やドラマの視聴には足りますが、4K/60Hzを前提にするなら購入前の確認が欠かせません。
長いHDMIケーブルは、パッシブ型(内部に回路を持たない普通のケーブル)だと10mを超えたあたりから映像が途切れたり映らなかったりしやすいのが一般的です。アクティブ型はケーブル内部の回路で信号を補うため、長くても安定しやすくなります。その代わり、接続する向きが決まっているという制約があります。この性質を理解しているかどうかで、設置が成功するかが大きく変わります。
互換性ガイド
コネクタと接続できる機器
両端とも標準のHDMI Type-A(最も一般的なフルサイズのHDMI)です。テレビ、プロジェクター、PCのグラフィックボード、ゲーム機、AVアンプ、ブルーレイプレーヤーなど、フルサイズのHDMI端子を持つ機器に直接つながります。ノートPCやカメラなどのMini HDMI・Micro HDMI端子には直接つながらないため、変換アダプタが必要です。
接続方向(最も失敗しやすい点)
アクティブケーブルなので向きがあります。映像を出す側(PC・ゲーム機・プレーヤー・AVアンプのHDMI出力)に「Source」と表示された端を、映像を受ける側(テレビ・プロジェクター)に「Display」と表示された端を挿します。逆に挿すと映像が出ないのが普通です。
壁内配線では特に注意が必要です。通す前に、どちらの端をどちらの部屋・どちらの機器側に出すかを決めてください。 通した後で逆だと気づくと、引き直すしかありません。AVアンプを間に入れる構成(プレーヤー → AVアンプ → プロジェクター)なら、このケーブルが担当するのはアンプからプロジェクターまでの区間なので、アンプの出力端子側がSourceになります。
対応機能
仕様表に記載されている対応機能は ARC、HEC、3D、Deep Color 16-bit です。ARC(オーディオリターンチャンネル)は、テレビの音声をHDMIケーブル経由でAVアンプやサウンドバーへ戻す機能です。HECはHDMIケーブル経由でネットワーク通信を行う機能ですが、対応機器はあまり多くありません。
なお、eARC(ロスレスの多チャンネル音声をテレビからアンプへ戻す機能)は仕様表に記載がありません。テレビにつないだ機器のドルビーアトモスなどをテレビ経由でアンプへ送る構成を前提にするなら、このケーブルでは期待しないほうが無難です。
解像度・リフレッシュレートの目安
| 用途 | このケーブルでの扱い |
|---|---|
| 4K/24Hz(映画・多くのドラマ) | 掲載仕様の範囲内 |
| 1080p/60Hz(フルHD) | 18Gbpsの帯域から見て一般的には余裕のある範囲 |
| 4K/60Hz | 掲載仕様の範囲外。購入前に要確認 |
| 4K/120Hz・8K・VRR | HDMI 2.1の帯域が必要で、対象外 |
表のとおり、このケーブルが確実に得意と言えるのは「映画中心のホームシアター」と「フルHDまでの長距離接続」です。ゲームやPCのデスクトップ用途で4K/60Hzを求める場合は、掲載仕様だけでは確証が持てません。
給電について
アクティブケーブルは一般に、接続した機器のHDMI端子から供給される電力で内部の回路を動かします。PC・ゲーム機・プレーヤーなどではまず問題になりませんが、HDMI切替器や分配器、中継アダプタを間に挟むと、機器の組み合わせによっては不安定になる場合があります。構成が複雑なほど、壁に埋める前の動作確認が重要になります。
CL2等級について
CL2は米国の規格で定められた、建物の壁内に配線できるケーブルの等級です。被覆の燃えにくさの目安として日本でも参考になりますが、日本国内での施工可否(賃貸の原状回復、マンションの管理規約など)は別問題です。壁や天井に穴を開ける工事を伴う場合は、施工業者や管理会社に確認してください。
商品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コネクタ | HDMI Type-A(両端) |
| 長さ | 35ft(10.67m) |
| 最大帯域幅 | 18Gbps |
| 最大解像度(掲載仕様) | 3840×2160 @ 24Hz |
| 耐火等級 | CL2 |
| アクティブケーブル | はい(方向性あり) |
| 対応機能 | ARC、HEC、3D、Deep Color 16-bit |
| 保証 | Lifetime(生涯保証) |
価格は、Amazon.co.jpで2026年8月26日取得時点で ¥15,837 でした(2026年6月25日取得時点では ¥16,515)。eBay(米国)では2026年8月3日取得時点で $29.03 の出品がありました。いずれも取得時点の価格で、セールや在庫状況によって変動します。最新の価格は商品ページで確認してください。
国内のAmazonでは輸入品を扱う出品者(ベストデリバリーサービス)による販売です。米国の出品価格との差は大きく見えますが、eBayの表示価格には日本までの送料や関税が含まれていないことが多く、単純には比べられません。個人輸入を検討する場合は、届くまでの日数と、不良品のときに返品しにくい点も含めて判断するのが現実的です。
評価は、Amazon.co.jpで2026年6月25日取得時点で「5つ星のうち3.9」、レビュー32件でした。件数が少ないため、平均値だけで判断するより、低評価の理由(機器との相性、初期不良、用途の違いなど)を読み、自分の構成に当てはまるかを確かめるほうが役に立ちます。
付属品はケーブル本体のみです。同じシリーズには30ft版や75ft版もあり、必要な長さに応じて選べます。
長さの選び方
長さは「機器間の直線距離」ではなく「実際に通る経路」で測ってください。壁内を上って天井を渡り、また下りる経路では、直線距離より数メートル長くなるのが普通です。さらに、機器の裏での取り回しや、端子に負担をかけないたるみも必要です。
経路を実測して、30ft(約9.1m)で足りるか微妙なら35ftを、10.67mでも足りなければ75ft版を検討するのが順当です。短すぎたからといって中継コネクタで延長するのは、アクティブケーブルでは不安定になりやすいので避けたほうが安全です。
おすすめユーザー
- プロジェクターを天井に設置するホームシアター派:AVアンプやプレーヤーを部屋の後方や棚に置き、天井のプロジェクターまで10m前後を壁内・天井裏に通したい人。4K映画(24p)中心なら仕様の範囲にきれいに収まります。
- 会議室・店舗などの固定設置を担当する人:一度通したら動かさない配線に向きます。CL2等級と生涯保証は、長く使う固定配線での安心材料です。
- 別室のPCや録画機をリビングのテレビにつなぎたい人:フルHDでの動画視聴や、デスクトップを映す程度の用途なら、長距離でも安定しやすいアクティブ型の利点が活きます。
反対に、1〜2m程度で足りる人、4K/120HzやVRRを使いたいゲーマー、eARCを前提にしたオーディオ構成の人には向きません。これらの用途には、HDMI 2.1対応の認証ケーブルを選ぶほうが確実です。
購入前の注意点
1. 4K/60Hzを前提にしない。 帯域は18Gbpsと記載されていますが、掲載仕様の最大解像度は4K/24Hzです。ゲーム機やPCで4K/60Hzを使う予定なら、商品ページやメーカーの製品情報で対応解像度を確認してから購入してください。確認が取れない場合は、「4K/24Hzとフル HDまでのケーブル」と割り切って考えるのが安全です。
2. 向きを間違えない。 Source側とDisplay側を逆にすると映りません。壁内に通す前に、端の表示と機器の位置を必ず照合してください。これは長尺アクティブケーブルで最も多い「映らない」の原因です。
3. 壁に埋める前に必ず実機で試す。 初期不良や機器との相性は、壁に埋めてからでは確かめようがありません。床に仮置きした状態で、実際に使う機器同士をつないで映像と音声(ARCを使うなら音声の戻りも)を確認してから施工に進んでください。
4. 将来の交換を考えておく。 HDMIの規格は今後も更新され、いずれ18Gbpsでは足りなくなる可能性があります。壁内に直接埋めるのではなく、配管(CD管など)を通してその中にケーブルを入れておけば、後から引き抜いて新しいケーブルに入れ替えられます。このケーブルに限らず、壁内HDMI配線では最も効く備えです。
5. 輸入品の保証の受け方を確認する。 仕様上はMonopriceの生涯保証ですが、国内のAmazonでは輸入販売の出品者から買う形になります。故障時にどこへ連絡すればよいか(販売元か、米国のメーカーか)は、購入前に出品者へ確認しておくと安心です。
6. 商品ページで対象製品を確かめる。 同じシリーズに30ft版・75ft版・非アクティブ版など、名前がよく似た製品が多数あります。注文前に、長さ(35ft)とActive・CL2の表記が商品画像とタイトルの両方で一致しているかを確認してください。
よくある質問
Q. PS5やXbox Series Xで使えますか? A.
端子の形は合うので接続はできますが、4K/120HzやVRRは使えません。4K/60Hzも掲載仕様の範囲外です。ゲームが主な用途なら、機器の配置を見直してHDMI 2.1の認証ケーブルで短く結ぶほうが確実です。
Q. 向きを逆に挿すと壊れますか?
A. 一般的には映像が出ないだけのことが多いですが、故障の原因にならないとは言い切れません。表示に従って挿すのが前提です。
Q. CL2は日本で意味がありますか?
A. 米国の壁内配線用の等級で、日本の法令上の表示ではありません。ただ、被覆の燃えにくさの目安にはなるので、壁内や天井裏に通すケーブルを選ぶ際の判断材料にはなります。
Q. 長さが足りないとき、中継コネクタで2本つなげてもいいですか?
A. アクティブケーブルの中継は信号が不安定になりやすいため、おすすめしません。足りない場合は、75ft版など1本で届く長さを選んでください。
Q. 30ft版と35ft版で迷っています。
A. 経路を実測して、30ft(約9.1m)で余裕がなければ35ftを選びます。余った分は機器の裏で緩くまとめれば問題ありません。足りないほうが致命的です。
販売情報
(Amazon参照)
- メーカー名: Monoprice
- 販売元: ベストデリバリーサービス
- 出荷元: ベストデリバリーサービス
- ASIN: B016KOPUG8
- 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。




