この記事では Glorious グロリアス GMMK2 ゲーミングキーボード フルサイズ 99キー を、実際に買う前に迷いやすい点を中心に掘り下げます。
概要
Glorious GMMK2 フルサイズ ベアボーンズは、96%レイアウトの99キーを備えた USB-C 有線メカニカルキーボードです。最大の特徴は 5ピン対応のホットスワップソケットで、はんだ付けなしにスイッチを差し替えられます。ブラッシュ仕上げのアルミフレーム、潤滑済みスタビライザー、内部フォームを備え、打鍵音を整えたうえで自分の好きなスイッチを載せられるのが売りです。
ただし「ベアボーンズ」である点は最初に理解しておく必要があります。スイッチもキーキャップも同梱されておらず、届いた箱の中身は基板・ケース・プレートだけです。つまりこの製品は完成品キーボードではなく、自作キーボードの土台です。買ってすぐ打ちたい人ではなく、スイッチ選びそのものを楽しみたい人向けの製品だと考えてください。
結論として、向いているのは「メカニカルキーボードを一度は自分で組んでみたい」「テンキーは残したいが省スペースにしたい」という層です。逆に、開封してすぐ使いたい人、静音性を最優先する人、無線接続が必須の人には最初から向きません。
96%レイアウトの実際
96%(このモデルでは99キー)は、フルサイズからキーとキーの間の余白を削り、テンキーを残したまま横幅を詰めたレイアウトです。テンキーを使う経理・CAD・数値入力の作業を手放さずに、マウスを動かす余地を数センチ稼げるのが利点です。ゲーム用途でもローセンシでマウスを大きく振る人ほど恩恵があります。
一方で、96%には構造的な副作用があります。矢印キーが右 Shift やテンキー、Delete 系のキーと隙間なく密着するため、フルサイズから移行した直後は誤爆しやすい配列です。多くの人は数日から1〜2週間で慣れますが、「慣れる期間が必要な配列」であることは織り込んでおいてください。ブラインドで Home/End/PgUp/PgDn を多用する人は、実物の配列図を確認してから買うことを勧めます。
もう一つ実務的に効いてくるのが、キーキャップの入手性です。96% は各キーのサイズ構成がフルサイズや TKL と異なる部分があり、一般的な「ANSI 104キー用」セットでは右 Shift やテンキー周辺のサイズが合わないことがあります。キーキャップを選ぶときは 96%/1800 配列への対応が明記されている製品か、キー数の多い大型セットを選ぶのが安全です。
互換性ガイド
対応 OS は Windows、macOS、Linux です。接続は USB-C 有線のみで、Bluetooth や 2.4GHz ワイヤレスには対応しません。ケーブルは着脱式なので、机の取り回しに合わせて長さや色を変えられますが、「有線しか選べない」ことは購入前の必須確認事項です。ノートPCに繋いで持ち歩く用途や、複数機器を無線で切り替えたい用途には合いません。
スイッチは 5ピン(MX 互換)ソケットに対応します。Cherry MX、Gateron、Kailh、Glorious 純正など、MX 系のステム形状を持つスイッチであれば基本的に装着できます。5ピンソケットには 3ピンスイッチも装着できますが、その逆(3ピンしか受けない基板に 5ピンスイッチを刺す)はプラスチック脚を切る必要があるため、5ピン対応であるこのモデルは選択肢が広いと言えます。磁気式(ホール効果)スイッチやオプティカルスイッチは動作原理が違うため、MX 互換ソケットには使えません。ラピッドトリガーを目当てにしているなら、この製品ではなく磁気軸対応キーボードを選んでください。
見落としやすいのがスイッチの必要個数です。99キーなので、スイッチは最低でも 99個必要です。市販のスイッチは 35個・36個・70個・90個といった単位で売られていることが多く、70個入りを1パック買っても足りません。100個以上入りのパックを1つ、あるいは 70個入り+余裕分を用意する計算になります。ここを間違えると「あと数キー分足りない」という一番つまらない失敗をします。
ソフトウェアは Glorious CORE を使用し、キーの再割り当てとキーごとの RGB(1680万色)設定が行えます。設定ソフトを常駐させたくない人は、プロファイルを本体に保存できるかを購入前に確認しておくと安心です。物理的な設置面では、テンキー付きとはいえフルサイズより横幅が詰まっているため、幅の狭いデスクやキーボードトレイでも収まりやすい部類です。
商品情報
主な仕様は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| キー数 | 99 |
| レイアウト | 96%(フルサイズ) |
| 接続方式 | USB-C 有線 |
| スイッチソケット | 5ピン ホットスワップ対応 |
| ソフトウェア | Glorious CORE |
| RGB | キーごと 1680万色 |
| フレーム素材 | アルミニウム(ブラッシュ仕上げ) |
| キーキャップ | 別売り(ベアボーンズ) |
| スイッチ | 別売り(ベアボーンズ) |
この表で最も重要なのは下2行です。キーキャップとスイッチが別売りであることが、そのまま総額に効いてきます。
価格は、2026年8月27日取得時点で Amazon が ¥13,011、2026年6月3日取得時点では ¥13,090 でした。数か月でほぼ横ばいという推移です。ただし価格は頻繁に変動し、セール時には下がることもあるため、必ず商品ページで最新の価格を確認してください。なお海外マーケットプレイス側には $199.95 という、国内価格とかけ離れた値が記録されています。これはスイッチ・キーキャップ込みのセット品や別モデルを指している可能性が高く、この記事ではベアボーンズ単体の価格として扱いません。
本体価格に加えて、スイッチ100個前後とキーキャップセットの費用が必ず上乗せになります。スイッチとキーキャップの選び方次第で合計金額は大きく変わるため、「本体13,000円台+パーツ代」で予算を組んでください。ここを本体価格だけで見積もると、後から予算が足りなくなります。
GMMK2 フルサイズ ベアボーンズは Glorious 社より 2021年に発売されました。付属品は USB-C ケーブル、キーキャッププラー、スイッチプラーで、保証期間は基本的に1年間です。内部には潤滑済みスタビライザーとフォームが入っており、ベアボーンズながら「素の状態から打鍵音がひどい」タイプではありません。
Amazon のレビューは 2026年6月3日取得時点で12件、平均 5つ星のうち 3.7(好評率にして 74%)です。ここは正直に書きますが、12件は統計的にはかなり少ないサンプルで、評価が数件の投稿で上下する規模です。星の数だけで判断せず、低評価レビューが何を指摘しているか(初期不良なのか、期待した内容物と違ったのか)を自分の目で読んでから決めることを勧めます。ベアボーンズ製品は「スイッチが入っていない」ことを知らずに買った人の低評価が混ざりやすいカテゴリでもあります。
導入手順
組み立て自体は難しくありません。おおまかな流れは、(1) スイッチのピンが曲がっていないか確認する、(2) 基板のソケットに対して垂直に押し込む、(3) 四隅と中央のキーを先に挿してプレートの位置を安定させる、(4) 全数挿し終わってからキーキャップを載せる、という順序です。
最も多い失敗は、ピンが曲がったまま押し込んでしまい、そのキーだけ反応しなくなるケースです。反応しないキーが出たら、まずそのスイッチを抜いてピンの状態を見てください。ピンが折れ曲がっているだけなら、ピンセットでまっすぐに戻して挿し直せば直ります。基板側のソケットを壊さないよう、スイッチプラーで真上に引き抜くのがコツです。
スイッチを全部挿す前に、一度 PC に接続してキー入力テストを行うと手戻りが減ります。キーキャップまで載せてから不具合に気づくと、外す手間が二重にかかります。
競合製品との比較
ホットスワップ対応キーボードは近年一気に増え、価格帯も重なっています。GMMK2 フルサイズの立ち位置は「アルミフレーム+テンキー付き+ベアボーンズ」という組み合わせにあります。同価格帯には無線3モード対応やノブ搭載、ガスケットマウントを備えた完成品も存在するため、比較の軸は次のように整理できます。
- すぐ使いたい/総額を抑えたい → スイッチとキーキャップが最初から付いた完成品のほうが安く済みます。
- 無線が必要 → GMMK2 フルサイズは有線のみなので対象外です。トライモード対応の製品を選んでください。
- スイッチを頻繁に入れ替えたい/テンキーは残したい → この製品の土俵です。96% でテンキーを残したベアボーンズという選択肢自体が多くありません。
- ラピッドトリガー重視の競技用 → 磁気軸キーボードを選ぶべきで、MX 互換ホットスワップ機では実現できません。
つまりこの製品は「性能で殴る」タイプではなく、「土台として素直で、後から手を入れられる」ことに価値がある製品です。
おすすめユーザー
はんだ付けなしでスイッチを自由に交換したい自作キーボード初心者〜中級者に最適です。リニア・タクタイル・クリッキーを実際に差し替えて比べたい人、静音化やルブなどのカスタムを段階的に進めたい人は、この土台があると試行のコストが下がります。
テンキーを使う仕事(表計算、経理、CAD、数値入力)をしつつ、マウス操作スペースも確保したい人にも合います。フルサイズを使い続けてきたが机が狭くなってきた、という人にとって 96% は現実的な妥協点です。アルミフレームなので剛性があり、強めのタイピングでもたわみを感じにくい点も、長時間打つ人には効いてきます。
購入前の注意点
スイッチもキーキャップも入っていません。 これが最大の落とし穴です。この製品を単体で買っても文字は打てません。スイッチ約100個とキーキャップセットを同時に注文してください。到着してから「使えない」と気づくパターンが、ベアボーンズ製品で最も多い失敗です。
スイッチの個数を数えてから買ってください。 99キーなので、70個入りパックでは 29個足りません。パック単位で売られているスイッチは端数が出やすく、途中で買い足すと同じロットが手に入らないこともあります。最初から100個以上を確保しておくのが安全です。
キーキャップは 96%/1800 配列対応かを確認してください。 一般的な104キーセットでは、右 Shift やテンキー周辺のサイズが合わずに数キー分が余る/足りないことがあります。セット内容のキーサイズ一覧を確認してから購入してください。
有線専用で、無線化はできません。 ノートPCと持ち歩く、リビングのテレビに繋ぐ、といった無線前提の用途には最初から不向きです。またケーブルが着脱式である以上、断線時は交換で済む反面、太いケーブルだと机の裏で取り回しに苦労することがあります。
静音性は使うスイッチとキーキャップ次第です。 潤滑済みスタビライザーとフォームは入っていますが、リニアでもアルミケース由来の反響は残ります。オフィスや通話中の使用で静かさを最優先するなら、静音軸(サイレント系)を選ぶ、あるいは最初から静音設計をうたう完成品を検討してください。
価格とレビューの読み方に注意してください。 価格は取得時点のもので変動します。またレビュー件数が12件と少ないため、平均 3.7 という数字は数件の投稿で動く規模です。参考程度に留め、指摘の中身を読んでください。
商品ページの登録情報にも目を通してください。 通販サイトの商品情報は、販売元によって内容物の記載が曖昧だったり、別構成(スイッチ付きモデル)と混在していたりすることがあります。実際、海外マーケットプレイス側には国内価格と大きく離れた金額が記録されており、別構成品を指している可能性があります。購入前に商品画像とタイトルで「ベアボーンズ(スイッチ・キーキャップ別売り)」かどうかを必ず確認してください。
よくある質問
Q. 買ってすぐ文字を打てますか?
A. 打てません。ベアボーンズなので、スイッチとキーキャップを別途用意して自分で組む必要があります。
Q. スイッチは何個必要ですか?
A. 99キーなので最低99個です。予備を含めて100個以上入りのパックを推奨します。70個入りでは足りません。
Q. 3ピンのスイッチは使えますか?
A. 使えます。5ピンソケットは3ピンスイッチも受け付けます。逆方向(3ピン専用基板に5ピンスイッチ)は脚の加工が必要ですが、このモデルではその心配はありません。
Q. 磁気軸(ホール効果)やオプティカルスイッチに交換できますか?
A. できません。MX 互換のメカニカルスイッチ専用です。ラピッドトリガーが目的なら、磁気軸対応の別製品を選んでください。
Q. 無線で使えますか?
A. 使えません。USB-C 有線接続のみです。
Q. Mac でも使えますか?
A. Windows / macOS / Linux に対応しています。ただし設定ソフト Glorious CORE の対応状況は環境によって差があるため、細かいキー割り当てを重視する場合は事前に対応 OS を確認してください。
Q. キーキャップはどれでも合いますか?
A. 96%/1800 配列に対応したセットを選んでください。標準的な104キーセットだと一部のキーサイズが合わないことがあります。
商品情報
(Amazon参照)
- メーカー名: GLORIOUS
- 販売元: AIQA Market
- 出荷元: AIQA Market
- ASIN: B096CPPRF8
- 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。





