ゲーム概要
「This Is the Police:腐敗する警察署長になろう」は、フリーバーグ警察署長ジャック・ボイドの立場で、人員配置と事件対応を指揮する物語主導型の管理ゲームです。プレイヤーは限られた警官や刑事を勤務に就かせ、通報へ派遣し、犯罪捜査を進めます。単に犯罪者を捕まえるだけでなく、政治家やマフィアからの要求、自身の置かれた苦しい状況を考慮して判断しなければなりません。
基本の流れは、その日に勤務させる職員を選び、発生した事件へ必要な人数を送り、報告された状況に応じて対応を決めるというものです。複数の通報が重なると、全件に十分な戦力を割けない場合もあります。どの事件を優先するか、疲労した職員を働かせるかという判断が、その後の署内運営や物語に影響します。
特徴・システム
中心となるのは、能力や疲労度の異なる警官と刑事の管理です。欠勤の申し出を認めれば当日の人手が減り、拒否すれば職員との関係や勤務状態に影響しかねません。優秀な人員だけを酷使する運営では継続が難しく、経験の浅い職員をどの事件で育てるかも考える必要があります。
通報には必要そうな人数を見積もって警官を派遣しますが、現場の深刻さを事前に完全には把握できません。軽微に見える案件へ人員を送りすぎれば、直後の重大事件に対応できなくなる可能性があります。一方、少人数で済ませようとすると、失敗や犠牲につながるリスクを抱えます。この不確実性が、一般的な都市建設型シミュレーションとは異なる緊張感を生んでいます。
刑事を割り当てる捜査では、集めた証言や場面を整理し、事件の経過を組み立てます。反射神経よりも、情報を読み取って筋道を考える力が問われる設計です。ただし、経営シミュレーションのように自由な拡張を楽しむ作品ではなく、署の運営はジャックの物語を進めるための仕組みとして強く結び付いています。
選択と物語の楽しみ方
本作の選択は、分かりやすい善悪の二択ばかりではありません。市民を守る責任、部下の安全、権力者からの圧力、ジャック自身の目的が衝突し、何かを守るために別の何かを諦める場面が続きます。理想の警察署を自由に作るというより、不利な条件の中でどこまで一線を守れるかを試される作品です。
効率だけを追うと物語上の代償が生まれ、倫理だけを優先すると組織の維持が難しくなることがあります。そのため、最適解を探すパズルとして遊ぶより、自分なりの優先順位を決め、その結果を引き受けるロールプレイとして向き合うほうが本作の持ち味を味わえます。失敗をすぐにやり直さず、ひとつの署長人生として進める遊び方とも相性が良好です。
動作環境の目安
最低要件はWindows XP 32、デュアルコアCPU、2GB RAM、GeForce 7800・AMD HD 4600・Intel HD3000相当、DirectX 9.0、空き容量5GBです。推奨要件はWindows 10、クアッドコアCPU、4GB RAM、GeForce 560以上またはAMD Radeon HD 5800以上、DirectX 11で、必要容量は同じく5GBです。要求水準は比較的軽く、高性能なゲーミングPCを前提とする作品ではありません。
ただし、最低要件は起動可能な下限として捉え、安定性を重視するなら推奨要件を基準にするのが無難です。Intel HD3000級の古い内蔵GPUも最低欄に含まれますが、現在のOSやドライバーとの組み合わせまで保証する情報ではありません。古いPCで遊ぶ場合は、OS対応状況とグラフィックスドライバーを事前に確認してください。
操作・対応機能
2016年8月2日にリリースされたシングルプレイヤー作品で、Steam実績、Steamクラウド、トレーディングカード、TV向けリモートプレイに対応しています。フルコントローラーサポートがあるため、キーボードとマウス以外でも進行できます。文章を読みながら選択し、人員を配置する場面が中心なので、素早いアクション操作が苦手でも遊びやすい構成です。
日本語を含む複数言語に対応し、提供データでは英語と日本語がフル音声対応とされています。物語と会話の比重が大きいため、日本語で内容を追えることは遊びやすさに直結します。購入後はゲーム内の言語設定と音声設定を確認するとよいでしょう。
評価・レビュー傾向
長期にわたり支持されている理由として、警察組織の資源管理とノワール調の物語が互いに噛み合っている点が挙げられます。事件へ誰を送るかという日常的な操作が、単なる数値管理ではなく、署長として下した判断の重さにつながります。乾いた雰囲気や道徳的に割り切れない展開を好む人ほど印象に残りやすい作品です。
一方で、日々の派遣業務に反復を感じる人や、選択肢にもっと自由な解決方法を求める人には合わない可能性があります。物語上の圧力が強く、丁寧に運営しても望んだ結果にならない場面があるため、完全な最適化や爽快な成功体験を期待するとストレスになり得ます。経営の自由度よりも、制約下で決断するドラマを重視した設計だと理解して選ぶべきです。
こんな人におすすめ
物語を読み進めながら資源配分を考えたい人、犯罪ドラマやノワール作品が好きな人、正解の見えない選択を楽しめる人に向いています。アクションの腕前ではなく、状況判断と優先順位の付け方を試されたい人にも好相性です。部下を単なる駒として扱うか、一人ずつ守ろうとするかを含め、署長としての方針を自分で決めたい人ほど没入できます。
注意点・向かない人
明るい警察活劇ではなく、腐敗、犯罪、政治的圧力を継続的に扱う重い作品です。善良に振る舞えば必ず報われるゲームでもないため、善悪が明快な物語や、努力に比例して組織が成長する経営ゲームを求める人には勧めにくい面があります。登場人物の会話や静止画を使った物語パートも多く、常に操作していたい人はテンポを遅く感じるでしょう。
また、勤務表の調整と事件への派遣を繰り返す構造がゲームの中心です。細かな人員管理や同種の判断を積み重ねることが苦手なら、物語に興味があっても中盤までに単調さを感じる可能性があります。逆に、この反復をジャックの日常と重圧を表現する仕掛けとして受け入れられるなら、管理と物語が結び付いた独特の体験になります。





