この記事では Razer BlackWidow V4 Pro Green Switch搭載 メカニカルゲーミングキーボード クリッキースイッチ を、スペック・レビュー評価・実際の運用面から掘り下げて紹介します。

概要

Razer BlackWidow V4 Proは、Razerのフラッグシップに位置するフルサイズ(104キー)のメカニカルゲーミングキーボードです。結論から言えば、「マクロを日常的に組んで使う人」と「クリック音のある打鍵感が好きな人」以外には過剰な製品です。逆にその2条件に当てはまるなら、同価格帯でここまで物理的な操作系を積んだキーボードは多くありません。

本モデルの中核は、キーボード左側に並ぶ8つの専用マクロキー、左上のコマンドダイヤル、そしてマルチファンクションローラーという3つの入力系です。これらはいずれもソフトウェアから機能を割り当てられるため、ゲーム中のスキル発動だけでなく、配信ソフトのシーン切り替えや音量・明るさ調整といった用途にも転用できます。ライティングはキーごとのRGBに加えて底面のアンダーグローRGBを備え、Razer Chroma RGBで他デバイスや対応ゲームと同期できます。

Amazon.co.jpに掲載されているレビュー評価は、2026年6月30日取得時点で 89件・5つ星のうち4.3(好評率にして約86%)。件数が3桁に届いていないため統計的な信頼度は高くありませんが、フラッグシップ機として妥当な評価に落ち着いています。

スイッチ(Razer Green)の性格

Razer Greenはクリッキー軸で、押下の途中で「カチッ」という明確なクリック感と音が返ってくるタイプです。押し込んだ瞬間に入力が成立したことが指と耳の両方で分かるため、タイプミスの自覚が早く、文章入力との相性も良好です。

一方で、クリッキー軸は静音軸(サイレントリニア)や一般的なタクタイル軸より打鍵音が明確に大きいという前提を外せません。これはRazer Greenに限らずクリッキー軸全般の性質で、吸音材やガスケット構造で緩和できる範囲を超えています。音が問題になりそうな環境なら、同じBlackWidowシリーズでもリニアのYellowスイッチ版を選ぶほうが失敗しません。スイッチは製品仕様上ホットスワップ前提の設計とは限らないため、後から軸を入れ替えて解決する方法はあてにしないでください(対応可否は製品ページで確認を)。

互換性ガイド

接続は USB-C to USB-A の着脱式ケーブル(約2m) による有線のみです。ワイヤレス機能はありません。ケーブルが着脱式なので、断線時にケーブル側だけ交換できる点、ケース内で取り回しを整えやすい点はメリットです。

項目 内容 実運用での注意
接続 USB-C to USB-A(着脱式・約2m) USB 2.0以上のポートで動作。ハブ経由よりPC直挿しが無難
対応OS Windows 10/11 Synapseによるフル機能はこちら
macOS 基本のキー入力のみ マクロ・ライティングのフルカスタマイズは非対応
重量 約1.2kg 持ち運び・頻繁な設置換えには不向き
レイアウト 104キー フルサイズ+左側マクロ列 実効的な横幅はフルサイズ以上。デスク幅の実測必須

実際に失敗しやすいのは横幅です。本機は104キーのフルサイズであることに加え、左側にマクロキー列が増設されているため、一般的なフルサイズキーボードより横に張り出します。さらに付属のマグネット式リストレストを装着すると奥行きも増えます。キーボードトレイやスライダー付きのデスクを使っている場合は、購入前に設置面の実寸を測ってください。

もう一点はUSBポートです。ライティングと高ポーリングを併用する構成では、バスパワーの安定した直挿しポートのほうが無難です。安価なセルフパワーでないUSBハブを経由すると、ライティングのちらつきや認識の取りこぼしが起きることがあります。

商品情報

主要な仕様は以下の通りです。スイッチはRazer Green(クリッキー)、キー数は104のフルサイズ、バックライトはキーごとのRGBに加えてアンダーグローRGB、専用マクロキーが8個、コマンドダイヤルが1個、マルチファンクションローラーが1個。インターフェースはUSB-C to USB-A(着脱式)でケーブル長は約2m、マグネット式リストレストが付属し、ソフトウェアはWindows版Razer Synapse、本体重量は約1.2kgです。

価格については注意が必要です。本記事のデータで取得できた価格は、Amazon.co.jp側が2026年6月30日取得時点で ¥71,852、2026年8月26日取得時点で ¥80,346、eBay US側が2026年8月2日取得時点で $189.99 でした。このうち日本円の2つは、本製品の本来の価格帯(発売時の想定価格は3万円前後)を大きく上回っています。出品者・出荷元がRazer公式でも大手販売店でもなく輸入業者である点、同時期の海外マーケットプレイス価格が $189.99 である点を踏まえると、これらは並行輸入・転売による上乗せ価格と考えるのが自然です。

したがって、**上記の金額をこの製品の相場として受け取らないでください。**いずれも取得時点のスナップショットであり、セールや出品者の入れ替わりで大きく変動します。購入時は必ず商品ページで最新の価格と出品者を確認し、可能ならRazer公式ストアや正規取扱店の価格と比較してください。

競合製品との比較

同価格帯・同クラスの比較対象としては、Corsair K70シリーズやLogicool(Logitech G)G915が挙げられます。K70系はCherry MXを含むスイッチ選択肢の幅が強みで、軸の好みが決まっている人には選びやすい製品です。G915は薄型メカニカルスイッチとワイヤレス接続が特徴で、デスクをすっきりさせたい人や打鍵ストロークの浅さを好む人に向きます。

BlackWidow V4 Proがこの2機種に対して明確に優位なのは、物理的な補助入力の数です。8つのマクロキー+コマンドダイヤル+ローラーという構成は、ソフトキーやFnレイヤーで代用するのとは操作の確実性が違います。逆に劣るのは、設置面積の小ささ、静粛性、可搬性です。ここは設計思想の違いであって優劣ではないので、自分がどちらを取るかで決めてください。

おすすめユーザー

  • MMO・MOBAを本格的にプレイする人:8つの専用マクロキーとコマンドダイヤルに、スキル・アイテム・ターゲット切り替えを割り当てられます。ホットバーの端をFnキーで拾いに行く操作が減るのは、実戦での再現性に直結します。
  • 配信・録画をしながらゲームをする人:マクロキーとローラーをシーン切り替えやマイクミュート、音量調整に割り当てると、ゲーム画面から意識を外さずに操作できます。
  • クリック感と打鍵音を積極的に楽しみたい人:Razer Greenのフィードバックは明確で、長文入力時の満足度も高めです。
  • デスク全体のライティングを揃えたい人:キーごとのRGBとアンダーグロー、Razer Chroma RGB対応により、他のChroma機器と一体感のある演出が組めます。

購入前の注意点

1. 打鍵音は「大きい」前提で選ぶこと。 これが最大の割り切りポイントです。クリッキー軸は構造上、音を出すことで触感を作っています。同居人がいる部屋、通話やボイスチャットが多い環境、オフィス、夜間の使用では、ほぼ確実に音が問題になります。マイクのノイズ抑制でタイプ音を消しきるのも簡単ではありません。静粛性が少しでも要件に入るなら、この軸は選ばないでください。

2. Razer SynapseはWindows専用。 macOSでは基本的なキー入力はできますが、マクロ記録・キー再割り当て・ライティングのフルカスタマイズは使えません。本機の価値の大半は割り当て機能にあるため、macOSがメイン環境の人にとっては高価な普通のキーボードになります。

3. 約1.2kgでフルサイズ。 設置したら動かさない前提の重量と横幅です。持ち運びには向きませんし、マウスを大きく振るローセンシのFPSプレイヤーにとっては、フルサイズ+マクロ列の横幅がマウススペースを圧迫します。FPS中心ならTKLや65%のほうが合理的です。

4. ワイヤレス非対応。 有線のみです。ケーブルが着脱式である点は評価できますが、配線を減らしたい人の要件は満たしません。

5. 出品者と価格の確認を必ず行うこと。 前述の通り、取得できた日本円価格(2026年6月時点で ¥71,852、8月時点で ¥80,346)は本来の価格帯から大きく乖離しており、出荷元も輸入業者です。並行輸入品はメーカー保証の扱いが正規流通品と異なる場合があります。保証期間・サポート窓口・日本語配列か英語配列か(本機は配列違いが流通しています)を、注文前に商品ページで確認してください。また、ECサイトの登録情報(メーカー名・型番・対応機種)には誤りが紛れていることがあります。掲載写真と商品タイトルの両方を見て、自分が買おうとしているものがBlackWidow V4 ProのGreen Switch版であることを必ず確かめてください。V4シリーズにはV4 X、V4 75%など派生モデルがあり、マクロキーやコマンドダイヤルの有無が異なります。

6. レビュー件数は89件。 2026年6月30日取得時点の数字です。評価は4.3と良好ですが、母数が小さいぶん個体差や初期不良の傾向を読み取るには不十分です。★1〜2のレビュー本文には目を通しておくことをおすすめします。

よくある質問

Q. Razer Greenスイッチはどのくらいうるさいですか。 A.

具体的な騒音値は公表データがないため断定できませんが、クリッキー軸は静音軸やタクタイル軸より明確に音が大きい部類です。ボイスチャット相手に打鍵音が聞こえる、同室の人に気づかれる、という水準だと考えてください。静かさが必要ならリニア軸のモデルを検討してください。

Q. macOSで使えますか。
A. 基本のキー入力は可能です。ただしRazer SynapseはWindows向けのため、マクロ設定・キー再割り当て・ライティングのカスタマイズといった本機の主要機能は使えません。macOSがメイン環境なら別製品を推奨します。

Q. マクロキーはゲーム以外にも使えますか。 A.

使えます。Synapseで任意のキーストロークやアプリ起動を割り当てられるため、動画編集のショートカット、配信ソフトのシーン切り替え、定型文入力などに転用している例は多いです。コマンドダイヤルとローラーは音量・明るさ・タイムライン送りのような連続値の操作に向きます。

Q. 価格が3万円台のときと7万円台のときがあるのはなぜですか。 A.

出品者の違いが主因と考えられます。本記事で取得できた日本円価格(¥71,852・¥80,346)は輸入業者の出品によるもので、正規流通価格とは別物です。購入時は出品者名と「発送元・販売元」を確認し、複数の販売経路で比較してください。価格は変動が大きいため、必ず商品ページで最新の価格を確認してください。

Q. リストレストは必須ですか。
A. 必須ではありませんが、本機はキーの高さがある一般的な高さのメカニカルキーボードのため、平置きで長時間使うと手首が反りやすくなります。付属品はマグネット式で着脱が容易なので、まずは装着した状態で使ってみることをおすすめします。

Q. ケーブルは交換できますか。 A.

USB-C to USB-Aの着脱式なので、本体側がUSB-Cで受けられるケーブルであれば交換は可能です。ただしコネクタ周りの形状によっては市販ケーブルが物理的に干渉することがあるため、カスタムケーブルを検討する場合は端子形状を確認してください。

商品情報

(Amazon参照)

  • メーカー名: Razer(レイザー)
  • 販売元: 輸入本舗T-market
  • 出荷元: 輸入本舗T-market
  • ASIN: B0BSTNTLR1
  • 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。