この記事ではWD Red Plus 8TB NAS 3.5 Inch Internal Hard Driveを詳しく紹介します。
概要
WD(Western Digital)が提供する「WD Red Plus 8TB NAS 3.5インチ内蔵HDD」は、NAS(ネットワークアタッチトストレージ)環境に特化して設計された3.5インチ内蔵ハードディスクです。本製品はCMR(従来型磁気記録)方式を採用しており、SMR(瓦記録)方式のドライブと比較してRAIDアレイの再構築や連続書き込み時のパフォーマンスが安定している点が大きな特徴です。 容量は8TB、インターフェースはSATA 6Gb/s、キャッシュは256MBを搭載。回転数は5400RPMクラスですが、NAS向けに最適化されたファームウェア「NASware」により、24時間365日の連続稼働や複数ドライブでの同時アクセスにも耐えうる信頼性を備えています。 市場での立ち位置としては、ホームユーザーからSOHO(Small Office/Home Office)向けのミドルレンジNAS向けHDDとして位置づけられています。エントリー向けのWD Redシリーズ(SMR)よりも高い信頼性を求める方に最適で、最大8ベイまでのNASシステムでの使用を想定して設計されています。
互換性ガイド
本製品は3.5インチフォームファクターのSATA内蔵HDDです。対応するインターフェースはSATA 6Gb/sで、SATA 3Gb/sのポートでも下位互換性があります。 対応機器:NAS(QNAP、Synology、ASUSTOR、Buffaloなど主要NASメーカー)、デスクトップPC、外付けHDDケース フォームファクター:3.5インチ(幅101.6mm、奥行き147mm、高さ26.1mm) 接続インターフェース:SATA 6Gb/s(SATA III) 電源要件:5V/12VのSATA電源コネクタが必要 実際の組み合わせ例として、Synology DS923+やQNAP TS-464のような4ベイNASに4台搭載してRAID 5/6を構築する使い方が一般的です。また、デスクトップPCのセカンドストレージとしても使用可能ですが、OS起動ドライブとしてはSSDを推奨します。
商品情報
WD Red Plus 8TB(型番:WD80EFZZ)は、2021年に発売されたモデルです。価格帯は約2万円前後(時期により変動あり)で、3年間の限定保証が付属します。販売経路はや家電量販店、PCパーツ専門店などで広く入手可能です。 市場での立ち位置はミドルレンジです。エントリー向けのWD Red(SMR)よりも高価ですが、CMR方式による安定したRAID運用と高いワークロードレート(最大180TB/年)を求めるユーザーに適しています。上位モデルのWD Red Proは7200RPMでさらに高いパフォーマンスを発揮しますが、本製品は静音性と消費電力のバランスに優れています。 主なスペックは以下の通りです。 容量:8TB 回転数:5400RPMクラス キャッシュ:256MB 記録方式:CMR ワークロードレート:最大180TB/年 保証期間:3年間
おすすめユーザー
- ホームNASユーザー 写真や動画、ドキュメントなどのデータをNASで一元管理したい方に最適です。CMR方式によりRAIDアレイの再構築が安定して行えるため、ミラーリング(RAID 1)やパリティ(RAID 5)構成でのデータ保護を重視するユーザーにおすすめです。 2. SOHO(Small Office/Home Office)ユーザー 小規模オフィスでのファイルサーバーやバックアップ用途に適しています。最大180TB/年のワークロードレートは、複数ユーザーが同時にアクセスする環境でも十分な耐久性を発揮します。 3. メディアサーバー構築ユーザー PlexやJellyfinなどのメディアサーバーに大容量ストレージを追加したい方にもおすすめです。8TBの容量はフルHD動画なら約2000本、4K動画でも約500本程度の保存が可能です。 ## 競合比較
同価格帯の競合として、Seagate IronWolf 8TB(ST8000VN004)が挙げられます。IronWolfもCMR方式を採用し、5400RPMクラス、256MBキャッシュとスペックは非常に似ています。違いとしては、IronWolfが最大180TB/年のワークロードレートで3年保証なのに対し、WD Red Plusも同様のスペックですが、NASwareファームウェアによる独自の互換性最適化が強みです。 また、より高性能を求めるならWD Red Pro 8TB(7200RPM)やSeagate IronWolf Pro 8TBがありますが、価格が2〜3割高くなります。静音性や消費電力を重視するなら本製品の5400RPMクラスが適しており、パフォーマンス重視ならProシリーズを検討すると良いでしょう。
購入前の注意点
本製品は5400RPMクラスの回転数であるため、7200RPMのドライブと比較するとシーケンシャルアクセス速度はやや劣ります。具体的には、シーケンシャル読み取りで約180MB/s前後と、7200RPMモデルの200〜220MB/sには及びません。大量のファイル転送を頻繁に行う場合は、上位モデルを検討した方が良いかもしれません。 また、本製品はCMR方式ですが、WD RedシリーズにはSMR方式のモデル(WD Red 8TBなど)も存在します。購入時には型番を確認し、必ず「WD Red Plus」または「WD80EFZZ」を選ぶようにしてください。SMRモデルをRAID構成で使用すると、再構築時に極端にパフォーマンスが低下するリスクがあります。 さらに、8TBという容量はNASのベイ数によっては過剰になる場合があります。2ベイのNASでミラーリングする場合、実質4TBの容量しか使えないため、予算と必要な容量を事前に計算しておくことをおすすめします。 最後に、本製品は3.5インチサイズのため、2.5インチベイしかないノートPCや小型PCには物理的に取り付けられません。外付けケースを使用する場合も、3.5インチ対応のケースを選ぶ必要があります。





