『シャーロック・ホームズ:Chapter One:オープンワールドミステリーで過去を解き明かせ』は、名探偵として完成する前の若きシャーロックを描く探偵アドベンチャーです。Frogwaresが開発・販売し、2021年11月15日に発売されました。架空の地中海の島コルドナへ戻ったシャーロックは、相棒のジョンと行動しながら、自身の家族と過去に関わる謎を追います。
ゲーム概要
基本の流れは、街や事件現場を歩いて異変を探し、証拠を集め、関係者への聞き込みや資料調査を経て推理を組み立てるというものです。一本道で正解を受け取る形式ではなく、どの証拠を重視するか、誰の証言を疑うかをプレイヤー自身が判断します。事件を解決するだけでなく、若いシャーロックがどのような価値観を持つ人物になるかも選択によって形作られます。
舞台のコルドナは、事件間の移動だけに使う背景ではありません。地区ごとに雰囲気や住民層が異なり、街を観察して人物や場所を探すこと自体が捜査になります。ただし、目的地を追いかけるだけで進む一般的なオープンワールドとは感触が違い、周囲の服装、会話、建物、掲示物などから次の手掛かりを考える時間が中心です。
捜査と推理の特徴
捜査では観察、証拠の整理、尋問、変装、資料の照合など複数の手段を使います。手掛かりを選んで意識に留めることで、住民から関連情報を聞き出したり、探索対象を絞ったりする場面もあります。情報が足りないときは、警察資料や新聞など、その情報を扱っていそうな場所を考えて調べる必要があり、単純なマーカー追跡よりも推理ゲームらしい手応えがあります。
集めた証拠は頭の中で結び付け、矛盾しない推論へ組み立てていきます。重要なのは、ゲームが常に唯一の答えを強く指示するわけではない点です。証拠の解釈次第では異なる容疑者や結論にたどり着くため、「表示された選択肢を全部試せば正解になる」という遊び方では本作の面白さを味わいにくいでしょう。
変装も単なる外見変更ではなく、相手から情報を得るための捜査手段です。訪れる地区や接触する集団に合わせて服装を考えることで、聞き込みの反応が変わります。観察した人物像と証言を照らし合わせる場面もあり、細部を読む習慣が攻略につながります。
オープンワールドとの付き合い方
コルドナには本筋以外の事件や探索要素もあり、寄り道をするとシャーロックとジョンの関係、島の社会、住民が抱える問題をより深く理解できます。一方で、広い土地を高速で移動し続けたり、収集物を大量に回収したりすることを主目的とした作品ではありません。探索範囲が広いぶん、手掛かりの文章を読み飛ばすと次に行く場所が分からなくなることがあります。
迷ったときは、証拠一覧を見直し、現在選択している手掛かりが何を要求しているか確認するのが基本です。「人物を探す」「記録を調べる」「現場を再確認する」を切り分けると、やみくもに島を歩き回らずに済みます。サイド事件を同時に抱えすぎず、一件ずつ証拠の関係を整理する進め方も有効です。
アクションと選択
事件によっては戦闘が発生し、観察によって敵の弱点や周囲の仕掛けを見抜く要素があります。ただし、本作の中心は銃撃そのものではなく、状況を読み、相手を無力化する方法を選ぶことです。純粋なシューターとして見ると操作感や戦闘量を物足りなく感じる可能性があるため、アクションは捜査に変化を付ける要素と考えるのが適切です。
事件の終盤では、証拠から導いた相手を告発するだけでなく、事情を踏まえてどう裁くかを決める場合があります。選択は必ずしも気持ちよく正解が示されるものではなく、判断の曖昧さを引き受ける設計です。推理を外す可能性まで含めて自分の結論として受け止められる人ほど、物語への没入感が高まります。
動作環境の目安
最低動作環境は64bit版Windows 10、Intel Core i5-6600またはAMD Ryzen 5 2600、12GB RAMです。GPUはNvidia GeForce GTX 960 4GBまたはAMD Radeon R9 380 4GB、DirectX 11が示されており、空き容量は28GB必要です。特にメモリは8GB構成では最低条件に届かないため、起動前に搭載量を確認してください。
最低条件は、必ずしも高画質や安定した高フレームレートを保証するものではありません。GTX 960やR9 380に近いGPUを使う場合は、解像度、影、描画距離などを下げる余地を見込むべきです。推奨環境のデータは提示されていないため、より高い画質で遊びたい場合は、最新の製品ページと自分のGPU性能を照合してください。
評価・レビュー傾向
本作は、証拠を自分で解釈する捜査、地中海の島の雰囲気、若いシャーロックとジョンの掛け合いを評価する声と相性の良い作品です。目的地まで自動で誘導されすぎず、調査場所を考える余地がある点も、探偵役を演じたいプレイヤーには魅力になります。
一方、案内の少なさから迷いやすいこと、オープンワールド内の移動に間延びを感じること、戦闘が推理部分ほど洗練されていないと感じる人もいます。事件の結論が明快に採点されない場面もあるため、常に正解を確認してから先へ進みたい人には落ち着かない設計です。
こんな人におすすめ
文章と証拠を読み比べ、自分で仮説を立てるミステリーが好きな人に向いています。物語上の選択に善悪の分かりやすい答えを求めず、若きシャーロックの未熟さや過去を含めて楽しみたい人にも適しています。広い舞台を隅々まで埋めることより、一つの事件を観察と推理で掘り下げたい人ほど満足しやすいでしょう。
注意点・向かない人
明確なナビゲーションに従ってテンポよく進みたい人や、爽快な戦闘を中心に期待する人には向きません。証拠文を読み直す時間が多く、見落としや誤った推論もプレイ体験の一部になるため、試行錯誤を負担に感じる場合は相性を選びます。また、日本語を含む複数言語に対応していますが、対応範囲や表示仕様は更新される可能性があるため、導入前に製品ページで最新情報を確認してください。





