Glorious Model I は、69g の軽量ハニカム筐体に 9 個のプログラム可能ボタンを詰め込んだ有線ゲーミングマウスです。「軽いマウスは欲しいが、ボタン数は削りたくない」という、軽量マウス市場ではむしろ少数派の要求に正面から答えたモデルで、この記事ではスペックと実売価格、そして「どこで妥協することになるか」までを整理します。
概要
結論から言うと、Model I は FPS 一本槍の軽量マウスではなく、MMO・MOBA・作業用ショートカットまで一台で回したい人向けの製品です。69g という重量は 2020 年代前半の軽量マウスとしては標準的な水準ですが、そこに 9 ボタンを載せている点が本機の性格を決めています。一般的な軽量 FPS マウスは 5〜6 ボタンで割り切って軽さを稼ぐため、ボタン数と重量のバランスで見ると選択肢がかなり絞られる領域です。
センサーは Glorious BAMF で、DPI レンジは 400〜19,000、ポーリングレートは 1,000Hz。数字だけ見れば上限は十分すぎるほどで、実際のゲームプレイで 19,000 DPI を使うことはまずありません。多くの FPS プレイヤーは 400〜1,600 DPI の範囲に収めるため、重要なのは上限値よりも「低 DPI 域で挙動が破綻しないか」です。この点で BAMF は現行の主要センサー世代に属しており、常用域で不足を感じる場面は考えにくい構成です。
筐体はハニカムシェル。穴あき構造は重量削減と通気性のための定番手法で、手汗をかきやすい人には実用的な利点があります。ケーブルは Ascended Braided Cable(2.1m)で、柔らかい編組ケーブルはマウスバンジーと組み合わせるとワイヤレスに近い取り回しになります。ソールは PTFE 製です。
互換性ガイド
接続は USB-A の有線のみです。ワイヤレス版ではないので、USB-C しか無い薄型ノート PC やハブ経由の環境では変換アダプタが必要になります。ゲーミング用途でハブを噛ませると、機器構成によってはポーリングが安定しないことがあるため、可能なら PC 本体の USB ポートに直挿しするのが無難です。
OS は Windows 7 以降、Mac、Linux で動作します。ただし公式の互換性メモにある通り、カスタマイズソフトウェアは Windows のみです。ここは購入前に必ず理解しておくべき点で、Mac / Linux ではマウスとしては動くものの、DPI 段階・ボタン割り当て・RGB・マクロといった設定変更が原則できません。回避策としては、一度 Windows 機に繋いでオンボードメモリに設定を書き込み、その状態で Mac / Linux に持っていく運用が考えられますが、保存できる設定の範囲は製品ページで確認してください。
物理面での相性も見ておきます。ケーブル長 2.1m は、デスク下に本体を置く一般的な構成であれば余裕があります。マウスパッドについては、PTFE ソールは布・ハード問わず動作しますが、コントロール系の厚手クロスパッドでは 69g の軽さが効いて止めやすく、スピード系パッドでは軽さが加速方向に働きます。軽量マウスに慣れていない人がスピードパッドと組み合わせると、最初は明らかにオーバーシュートするので、DPI を一段下げて慣らすことをおすすめします。
| 項目 | 値 | 実用上の意味 |
|---|---|---|
| 重量 | 69g | 長時間プレイでの手首負担が小さい。超軽量帯(50g台)ほど極端ではない |
| ボタン数 | 9 | MMO/MOBA のスキル割り当てや作業ショートカットに足りる |
| DPI 範囲 | 400〜19,000 | 常用は低 DPI 側。上限は事実上の余裕枠 |
| ポーリングレート | 1,000Hz | 現行の標準。8K 対応機ではない |
| センサー | Glorious BAMF | 常用域で不足しにくい構成 |
| ケーブル | Ascended Braided(2.1m) | 柔らかくバンジー併用でワイヤレス感覚 |
商品情報
価格は取得時点で差が出ています。2026 年 6 月 5 日取得時点では ¥6,990、2026 年 8 月 27 日取得時点では ¥8,268 でした。同じ Amazon の同一 ASIN(B0964859J8)でも、およそ 2 か月で 1,300 円ほど動いていることになります。ゲーミングマウスは在庫状況とセールで価格が振れやすいカテゴリなので、この記事の金額はあくまで「その時点のスナップショット」として読んでください。購入時は必ず商品ページで最新価格を確認してください。eBay 側は検索リンクのみで、確定した出品価格は取得できていません。
レビュー評価は、2026 年 6 月 5 日取得時点で 120 件・5 つ星のうち 4.5(好評率 90%) です。レビュー数 120 件は、数万件規模の定番モデルと比べれば少なめですが、極端に評価が割れているわけではなく、90% という数字は「多くのユーザーが想定通りの体験をしている」ことを示します。ただしレビュー母数が三桁前半だと、個体差や初期不良の発生率を統計的に読み取るには足りません。評価の絶対値だけで判断せず、内容(特に低評価レビューの理由)まで読むことをおすすめします。
カラーは白(ホワイト)モデルで、国内正規品として流通しています。並行輸入品ではなく正規流通品を選ぶ意味は主に保証対応にあり、サポート窓口が国内にあるかどうかは、長く使う周辺機器では地味に効いてきます。
競合との立ち位置
軽量マウス市場での Model I の位置づけは「軽さ単独では勝負していない」ところにあります。純粋な軽さを求めるなら、より軽いモデルは他にあります。Model I の価値は、69g という十分に軽い水準と 9 ボタンを同時に成立させた点です。
選び分けの目安を整理すると次のようになります。エイム精度だけを最優先し、ボタンは左右クリック+サイド 2 個で足りるという FPS プレイヤーなら、ボタンを削って軽さに全振りしたモデルのほうが素直です。逆に、MMO のスキルバーや MOBA のアイテム操作、あるいは動画編集のショートカットをマウス側に逃がしたい人にとっては、9 ボタンという数がそのまま価値になります。有線であることを許容できるかも分岐点で、同価格帯でワイヤレスを選ぶと、たいていはセンサーかビルド品質のどちらかが妥協点になります。
実際に使うときのポイント
ソフトウェア側でまず設定すべきは DPI 段階の整理です。初期状態では複数段階が登録されていることが多く、実際に使う 2 段階(例: 常用の低 DPI とスナイパー用のさらに低い DPI)だけを残すと、誤操作でおかしな感度に飛ぶ事故が減ります。
サイドボタンの割り当ては「押し間違えない範囲」に留めるのがコツです。9 ボタンあるからといって全部に別機能を入れると、親指の位置が定まらず、結果的に押し間違いが増えます。まずは 2〜3 個から始めて、指が迷わなくなってから増やすほうが定着します。
RGB は消費電力の問題こそ有線なので無縁ですが、白筐体は光が本体全体に透けるため、暗所では想像以上に明るく感じることがあります。配信や夜間プレイで気になる場合は、輝度を落とすか単色固定にすると落ち着きます。
おすすめユーザー
第一に、軽さとボタン数を両立させたい人です。FPS もやるが MMO や MOBA もやる、あるいはゲーム外での作業ショートカットもマウスに割り当てたい、という複数用途のユーザーにとって、69g・9 ボタンという組み合わせは素直に噛み合います。
第二に、長時間プレイで手首が疲れる自覚がある人。重量マウスからの移行では、同じ距離を振るのに必要な力が減るため、疲労の出方が変わることが体感しやすい部分です。
第三に、ケーブルの取り回しが嫌で有線を避けてきた人。Ascended ケーブルは柔らかく、マウスバンジーと組み合わせればワイヤレスとの差はかなり縮まります。バッテリー残量を気にしたくない、遅延要素を一つでも減らしたいという理由で有線に戻る選択は十分合理的です。
第四に、白系のデスクセットアップを組んでいる人。白のゲーミングマウスは選択肢が黒より少なく、その中で 9 ボタン機はさらに絞られます。
購入前の注意点
ハニカム構造は掃除が前提です。 穴あきシェルは軽量化と通気性の代償として、内部にホコリ・食べかす・手汗の塩分が入ります。特に白筐体は汚れが目立ちやすく、数か月使うと穴の縁が黒ずんで見えることがあります。エアダスターとアルコールを含ませない乾いた綿棒で定期的に掃除する前提で選んでください。「穴から水分が入るのが不安」という人には、そもそもハニカム機は向きません。
商品名の「静音」を過大評価しないでください。 この表記が、いわゆるサイレントスイッチ搭載機と同等の静かさを保証するものとは限りません。深夜の家族との同居環境でクリック音を消したい、といった目的で選ぶなら、購入前に実機のクリック音を動画などで確認することを強くおすすめします。静音性が最優先なら、明示的にサイレントスイッチを謳う製品を選ぶべきです。
Mac / Linux ユーザーは設定できないことを前提に。 前述の通りソフトウェアは Windows のみです。Mac メインの人が「後でカスタマイズすればいい」と思って買うと、そこで詰まります。
有線であることは変わりません。 2.1m のケーブルは十分な長さですが、ソファやテレビ前でプレイするような環境には向きません。ワイヤレスを求めているなら別系統の製品を見るべきです。
ポーリングレートは 1,000Hz です。 4,000Hz / 8,000Hz 対応機を探している競技志向のユーザーには物足りない可能性があります。ただし 1,000Hz は現在も主流であり、大半の環境で体感差を語れる領域ではありません。
価格は取得時点で 1,300 円ほど動いていました。 上で触れた通り、6 月時点と 8 月時点で価格差があります。急ぎでなければセールを待つ価値はあります。
商品ページの登録情報は自分の目で確認してください。 Amazon の商品ページに掲載されるメーカー名・型番・対応情報は、まれに別商品のものが混ざっていることがあります。本記事の内容と商品ページの記載が食い違って見えた場合は、商品画像とタイトルで対象製品(白・69g・9 ボタンの Model I)であることを確認したうえで判断してください。
よくある質問
Q. 69g は軽いほうですか?
A. 軽量マウスとしては標準〜やや軽めの水準です。50g 台の超軽量機ほど極端ではないため、軽量マウスが初めての人でも違和感が出にくい重量帯だと考えてよいでしょう。
Q. 9 ボタンは MMO に足りますか?
A. スキルの一部をマウスに逃がす用途なら十分です。ただし 12 個以上のサイドボタンを備えた MMO 専用マウスとは設計思想が違うため、スキルバーを丸ごとマウスに割り当てたい人には数が足りません。
Q. Mac で使えますか?
A. マウスとしては動作します。ただしカスタマイズソフトウェアは Windows のみのため、DPI やボタン割り当ての変更は Mac 単体ではできません。
Q. DPI 19,000 は使いますか?
A. まず使いません。多くのプレイヤーは 400〜1,600 DPI 程度で運用します。上限値は余裕の指標として見てください。
Q. 手が大きくても大丈夫ですか?
A. 握り方(かぶせ・つかみ・つまみ)との相性が大きいため、可能なら実寸を製品ページで確認し、現在使っているマウスと比較してください。軽量マウスは一般に、つかみ持ち・つまみ持ちのほうが恩恵を感じやすい傾向があります。
Q. 保証はどうなりますか?
A. 国内正規品として販売されているため、サポートは国内窓口が使えます。保証条件の詳細は購入先の商品ページと同梱書面で確認してください。
商品情報
(Amazon参照)
- メーカー名: GLORIOUS
- ASIN: B0964859J8
- 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。





