『Banishers: Ghosts of New Eden:魂を狩る者たちの宿命のアクションRPG』は、1695年の北米植民地ニューエデンを舞台にした、シングルプレイヤー専用の物語主導型アクションRPGです。幽霊や呪いを退けるバニッシャーのレッドとアンテアを通じて、怪異の原因を調査し、生者と死者のどちらを救うべきか判断していきます。開発は『Life is Strange』や『Vampyr』で知られるDON'T NODで、2024年2月に発売されました。

ゲーム概要

基本の流れは、ニューエデン各地を探索し、住民から事情を聞き、現場に残された痕跡を集めて怪異の正体を突き止めるというものです。単に幽霊を倒して終わるのではなく、誰が何を隠しているのか、死者がなぜ現世に残ったのかを段階的に解明します。調査の結末では、生者を責めるのか、死者を昇天させるのか、あるいは追放するのかという判断を迫られます。

物語の中心にいるのは、スコットランド出身のレッドと、キューバ出身のアンテアです。二人は仕事上の相棒であると同時に恋人でもありますが、序盤の事件によって生者と幽霊という異なる立場に置かれます。そのため各地の怪異を解決する行為が、二人自身の運命や、交わした誓いをどう扱うかという主筋にもつながっています。

戦闘と二人の切り替え

戦闘では、生身のレッドと霊体のアンテアを切り替えて戦います。レッドは剣や銃器を使って敵と正面から渡り合い、アンテアは霊的な力や素早い接近攻撃で間合いを詰めます。どちらか一方だけを使い続けるより、敵の状態や攻撃後の隙に合わせて交代し、両者の能力を連携させることが重要です。

成長要素では、レッドとアンテアそれぞれの能力を強化し、装備との組み合わせを整えていきます。探索中には戦闘だけでなく、霊的な痕跡の確認や、アンテアの力を利用した経路開拓も発生します。会話中心の調査とリアルタイム戦闘が交互に入るため、純粋な戦闘特化型というより、物語を読み解きながら要所で戦う作品と考えると実態に近いでしょう。

選択が物語に与える影響

本作で重いのは、善悪が明確ではない事件にも結論を出さなければならない点です。被害者に見えた人物にも秘密があり、恐ろしい幽霊にも現世へ残った理由があります。証拠を集めず表面的な印象だけで決めると、事件の構図を取り違えたまま裁定してしまうことがあります。

各事件の判断は独立した短編の結末であるだけでなく、レッドとアンテアが目指す大きな結末にも関係します。会話の選択肢を細かく選ぶだけの形式ではなく、調査後に誰へ責任を負わせるかが問われる設計です。物語上の誓いと実際の行動を一致させたいなら、序盤に決めた方針を意識して裁定を重ねる必要があります。

探索と序盤の進め方

ニューエデンは一枚続きの巨大都市ではなく、森林、集落、湿地など性格の異なる地域を移動していく構成です。主目的だけを追うこともできますが、周辺の怪異事件を調べると、土地の歴史や住民同士の関係が見えやすくなります。物語を重視するなら、目的地へ直行せず、会話や調査可能な場所を確認するほうが本作の魅力を拾えます。

序盤は回避と交代のタイミングを優先して覚え、入手した装備は単純な数値だけでなく能力の発動条件も確認するのが無難です。また、怪異事件では最初の証言を結論と決めつけず、痕跡を一通り集めてから判断すると後悔を減らせます。探索を省略すると登場人物への理解も浅くなるため、早く進めることより調査の過程を楽しめるかが相性を分けます。

動作環境の目安

最低環境はWindows 10または11の64-bit版、Intel Core i3-8300またはAMD Ryzen 3 2200G、8GB RAMです。GPUは4GB VRAMを備えたGeForce GTX 1050 TiまたはRadeon RX 580、空き容量は52GB、DirectX 12が必要です。この構成の目安は1920×1080、Lowプリセットで30 FPSなので、最低条件を満たすだけでは高画質や滑らかな戦闘を期待しにくい点に注意してください。

推奨環境はCore i5-10600KまたはRyzen 5 5600X、16GB RAM、6GB VRAMのGeForce RTX 2060またはRadeon RX 6700 XTです。1920×1080のVery Highプリセットで60 FPSが目安とされ、SSDも推奨されています。推奨GPUの組み合わせには性能差があるため、自分のGPUがどちらに近いかだけでなく、解像度や目標フレームレートも含めて設定を調整してください。

52GBの空き容量はインストール前に確保し、SSDを利用できるならそちらを優先するとよいでしょう。4Kや高リフレッシュレートでの動作条件は提示データから判断できないため、その環境を狙う場合は推奨条件を余裕をもって上回る構成が目安です。ノートPCでは同名GPUでも消費電力設定によって性能が変わるので、型番だけで快適性を断定しないほうが安全です。

評価・レビュー傾向

ユーザーからは、レッドとアンテアの関係、怪異事件に隠された人間ドラマ、選択に伴う迷いが支持される傾向があります。植民地時代の厳しい生活と超自然的な題材を組み合わせた雰囲気も、本作を一般的な剣と魔法のRPGから区別する要素です。個別の事件が主筋のテーマへ戻ってくるため、文章や会話を丁寧に追うプレイヤーほど満足しやすいでしょう。

一方で、戦闘や道中の探索が反復的に感じられる場合があり、アクションだけを目的にすると会話や調査の比重を長く感じる可能性があります。選択肢も、すぐに正解が示される気軽な分岐ではありません。取り返しのつかない判断を楽しめるか、最適解を選べない状況を物語の一部として受け入れられるかが評価を分けます。

こんな人におすすめ

物語とキャラクターを軸に遊ぶアクションRPGが好きな人、事件の証拠を集めて自分で結論を出したい人に向いています。『Vampyr』のように、戦闘能力と倫理的な決断が同じ物語の中で結び付く作品を好む人とも相性がよいでしょう。派手なビルド研究より、レッドとアンテアの関係が選択によってどう変化するかを見届けたい人向けです。

日本語に対応し、フルコントローラーサポートとSteam実績も用意されています。腰を据えて会話を読みたい場合はコントローラーでも進めやすく、ソロで物語へ集中できます。協力プレイや対人要素を求めず、自分の判断で結末を引き受けたいプレイヤーに適しています。

注意点・向かない人

マルチプレイを中心に遊びたい人や、戦闘が途切れず続く高難度アクションを求める人には優先度が下がります。調査、会話、移動の時間が物語体験の大きな部分を占めるため、ムービーや対話を飛ばして装備収集だけを進めたい遊び方とも噛み合いにくい作品です。オープンワールドのような無制限の自由行動を期待するより、地域ごとの事件を順に掘り下げるRPGとして捉えるべきでしょう。

幽霊、死、喪失、罪悪感といった重い題材が繰り返し扱われます。登場人物の全員を救えるとは限らず、明快な勧善懲悪や常に気分のよい結末を求める人には負担になる可能性があります。また、選択の結果を一度で受け止めたいなら、攻略情報で最適な分岐を先に調べすぎないほうが、本作ならではの葛藤を味わえます。