この記事ではThermalright Intel(サーマライト) 第12/第13世代を詳しく紹介します。
概要
Intelの第12世代(Alder Lake)および第13世代(Raptor Lake)CPUは、LGA1700ソケットのILM(Independent Loading Mechanism)設計により、CPU基板が長辺方向に反る現象が報告されています。この反りはCPUクーラーとIHS(Integrated Heat Spreader)の接触を不均一にし、特に高負荷時に温度が上昇しやすくなる原因となります。Thermalright(サーマルライト)が開発したLGA1700用CPU曲げ防止バックルは、この問題を解決するために設計されたアルミ合金製コンタクトフレームです。純正ILMの代わりに装着することで、CPUにかかる圧力を均等に分散し、反りを物理的に矯正します。本体サイズは54×70×6mm、重量はわずか20gとコンパクトで、取り付けも付属のL字ドライバーとTF7サーマルグリス2gを使ってワンステップで完了します。価格は約3,200円と非常に手頃で、LGA1700環境を組むユーザーにとっては必須とも言えるアクセサリです。特にCore i9-13900KやCore i7-13700KといったハイエンドCPUを使用する場合、その効果を実感しやすいでしょう。
互換性ガイド
このバックルはIntel LGA1700ソケット専用です。対応するCPUはCore i9-13900K、Core i7-13700K、Core i5-13600Kなど、第12世代および第13世代のLGA1700プロセッサすべてに使用できます。ただし、一部のマザーボードではバックル取り付け時に干渉が発生する可能性があります。例えば、ASUS ROG STRIX Z690シリーズやMSI MPG Z690 CARBONなど、ソケット周辺に大型のVRMヒートシンクやコンデンサが配置されているモデルでは、バックルのフレームが接触することがあります。事前にマザーボードのソケット周辺のクリアランスを確認することをおすすめします。また、CPUクーラーの取り付けにも影響はありませんが、バックル装着後はCPUの高さがわずかに変わるため、クーラーのベースプレートとの接触が適切かどうか確認してください。特に大型空冷クーラーや簡易水冷のポンプヘッドは、高さの変化に敏感な場合があります。
商品情報
本製品は2022年頃に発売され、以来LGA1700ユーザーの間で広く認知されています。市場での位置付けは「エントリー~ミドルクラスのトラブルシューティングアクセサリ」で、純正ILMの弱点を補う実用的なパーツです。素材はアルミニウム合金(CNC切削、陽極酸化処理)で、耐久性と放熱性に優れます。付属品にはL字ドライバーとTF7サーマルグリス2gが同梱されており、別途工具を用意する必要はありません。TF7はThermalrightの標準的なグリスで、熱伝導率は約12.8 W/mKと一般的な用途には十分です。保証期間はメーカー規定によりますが、通常は1年程度です。また、本製品はブラックとシルバーの2色展開ですが、本レビューではブラックを扱っています。
おすすめユーザー
LGA1700でハイエンドCPUを使うユーザー:Core i9-13900KやCore i7-13700Kなど、発熱が大きく反りやすいCPUを使用する場合、このバックルは温度低下と安定性向上に貢献します。純正ILMのままではCPUクーラーとの接触が不均一になりがちですが、バックルで矯正することで熱伝導が改善されます。実際のユーザーレポートでは3~5℃の温度低下が確認されています。 オーバークロックや高負荷運用をするユーザー:長時間のレンダリングやゲームプレイでCPUに負荷がかかる環境では、反りによる接触不良がパフォーマンス低下や不安定性を引き起こす可能性があります。このバックルはそうしたリスクを軽減します。特にコア電圧を上げてOCする場合、温度マージンが重要になるため、効果は大きいです。 初めてLGA1700を組む自作er:純正ILMの反り問題を知らずに組んでしまうと、後でCPU温度が異常に高くなる原因になります。最初からこのバックルを装着しておけば、安心して運用を始められます。取り付けも簡単なので、初心者にもおすすめです。 向かないユーザー:LGA1700以外のソケット(LGA1200やAM5など)を使っている場合、当然ながら互換性がありません。また、すでにCPUクーラーをしっかりと取り付けていて温度に問題がないユーザーには、必ずしも必要ではありません。ただし、長期的な信頼性を考慮すると、予防的に装着する価値はあります。
購入前の注意点
このバックルはCPUの反りを物理的に矯正するものですが、すべてのマザーボードで完璧に動作するとは限りません。一部のマザーボードでは、バックルとソケット周辺のコンデンサやヒートシンクが干渉する可能性があります。また、バックルを取り付ける際にはCPUソケットのピンを傷つけないように細心の注意が必要です。付属のL字ドライバーは使いやすいですが、トルク管理は自己責任で行ってください。過度に締め付けるとCPUやソケットを損傷する恐れがあります。さらに、このバックルはCPUの反りを防ぐものであって、CPUクーラーの性能を直接向上させるものではありません。あくまで接触面を均一にするための補助ツールです。競合製品としてはThermalrightの同種品(LGA1700-BCFなど)や、他社からも類似のコンタクトフレームが販売されていますが、価格と品質のバランスでは本製品が優れています。また、CPUの反りが気にならないユーザーや、すでにラッピング(研磨)で対処しているユーザーには不要です。 ## よくある質問
Q: このバックルはIntel第14世代(Raptor Lake Refresh)でも使えますか? A: 第14世代もLGA1700ソケットを採用しているため、物理的には装着可能です。ただし、メーカー公式の対応は第12/13世代までとされているため、自己責任での使用となります。実際に第14世代で使用しているユーザーもいますが、公式サポート外であることを理解した上で導入してください。 Q: 取り付け後にCPU温度はどのくらい下がりますか? A: 個人差や環境によりますが、多くのユーザーレポートでは3~5℃程度の温度低下が確認されています。ただし、これはCPUクーラーの性能やケースエアフロー、元々の反りの程度にも依存するため、必ずしも同じ効果が得られるとは限りません。温度低下が期待できる一方で、劇的な改善を期待するのは現実的ではありません。 Q: 付属のTF7サーマルグリスは十分な品質ですか? A: TF7はThermalrightの標準的なグリスで、熱伝導率は約12.8 W/mKと一般的な用途では十分な性能を持っています。ただし、より高い熱伝導率を求める場合や、長期間のメンテナンスフリーを重視する場合は、別途高級グリス(例:Thermal Grizzly KryonautやNoctua NT-H2)に交換しても構いません。付属の2gは1回分として十分な量です。
商品情報
(Amazon参照)
- メーカー名: Thermalright
- ブランド名: THERMALRIGHT(サーマルライト)
- 販売元: Amazon US
- 出荷元: Amazon US
- ASIN: B0B5Q34SZ1
- 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。





