ゲーム概要

『ENDER LILIES: Quietus of the Knights:滅びた王国を巡るダークファンタジー』は、「穢れの雨」によって崩壊したランド・エンドを探索する、横スクロール型のメトロイドヴァニアです。記憶を失った少女リリィは、穢れた者を浄化する力を手掛かりに、教会、集落、森、地下施設などを巡り、王国が滅びた経緯を追っていきます。2021年6月21日に発売され、Live WireとAdglobeが開発、Binary Haze Interactiveがパブリッシングを担当しています。

基本の流れは、未踏の部屋を探索し、敵やボスを倒して新しい能力を獲得し、その能力で以前は通れなかった場所へ戻るというものです。物語は長い会話で一度に説明されるのではなく、風景、拾った記録、浄化した者の記憶などから断片的に見えてきます。探索と物語理解が結び付いているため、目的地だけを急いで進むより、行き止まりや脇道まで調べる遊び方に向いています。

リリィと騎士の魂を使う戦闘

リリィ自身が剣を振るうのではなく、浄化した騎士や穢れた者の魂を呼び出して攻撃する点が本作の大きな特徴です。近距離で連続攻撃する魂、離れた敵を狙える魂、攻撃を受け止める用途に使える魂などを組み合わせ、敵や地形に合わせて戦い方を変えます。単に攻撃力の高い手段を選ぶだけでなく、発生の速さ、届く範囲、使用回数、敵の隙との相性を考える必要があります。

回避は生存の中心となる行動ですが、敵の攻撃を見てから無制限に連打すれば安全になる設計ではありません。攻撃中に欲張らず、敵の予備動作を確認して回避へ移ることが重要です。ボス戦では最初から勝ち切ろうとするより、攻撃の届く位置と安全に反撃できる動作を一つずつ覚えるほうが安定します。

回復手段には限りがあるため、道中で小さなダメージを重ねると、その先の強敵が苦しくなります。一方で、休息地点を利用すれば態勢を整えられるので、未探索区画へ進むか、一度戻って装備や魂の構成を見直すかという判断も攻略の一部です。難しさはありますが、敵の配置と攻撃手順を学ぶことで突破しやすくなる、反復学習型のアクションです。

探索と成長の仕組み

新しい移動能力を得ると、高所、狭い通路、特殊な障害物の向こう側など、過去に到達できなかった場所へ進めるようになります。地図は部屋単位で探索状況を把握する助けになりますが、入口から出口まで一直線に進むだけでは回収物を見落とします。新能力の入手後は、地図上で未調査の接続先が残っている場所を見直すのが基本です。

強化要素はリリィの基礎的な成長だけでなく、使用する魂やレリックの選択にもあります。頻繁に使う攻撃を優先して育てると扱いやすい一方、すべてを同じように試す余裕は限られます。近接だけで押し切れない相手に備え、遠距離攻撃や防御的な手段も一つ用意しておくと、探索中の対応力を保ちやすくなります。

装備構成に唯一の正解があるというより、苦戦している原因を切り分けることが大切です。敵に近づく前に被弾するなら射程を補い、攻撃後の隙を狙われるなら発生や硬直の短い魂を選びます。最大火力だけを見るのではなく、自分が安全に当てられる攻撃を軸にしたほうが、結果として攻略は安定します。

序盤で詰まりにくくする考え方

序盤は、強敵への再挑戦と周辺探索を交互に進めるのがおすすめです。同じボスに繰り返し敗れる場合、回復を使うタイミング、攻撃を欲張っている場面、避ける方向のどこに問題があるかを確認します。数回挑んでも改善しないなら、別の通路で強化素材やレリックを探してから戻る選択も有効です。

画面の美しさに気を取られやすい作品ですが、敵の予備動作と効果音は重要な情報です。視認しにくい攻撃がある場面では、魂を呼び出した直後も敵を見る癖を付けると回避しやすくなります。また、休息地点では一つの構成に固執せず、ボス用と探索用で魂を入れ替えると無理が減ります。

動作環境の目安

Steamの最低動作環境は、64bit版Windows 7 SP1、2.00GHzのデュアルコアCPU、2GB RAM、1GBのビデオメモリ、DirectX 11、空き容量2GBです。大容量のストレージや高性能GPUを前提とする構成ではなく、比較的軽量な部類と判断できます。ただし、公開されているデータには推奨動作環境がないため、最低要件を満たすことと、希望する解像度やフレームレートで常に快適に動くことは同義ではありません。

映像面では16:9が推奨されています。古いノートPCや内蔵グラフィックスで遊ぶ場合は、DirectX 11への対応と利用可能なビデオメモリを先に確認してください。最低要件付近のPCでは、常駐ソフトを減らし、解像度や画面効果を調整できる範囲で下げるのが現実的です。

必要容量は2GBと小さめですが、保存先には更新やセーブ用の余裕を持たせておくほうが安全です。日本語を含む複数言語に対応し、シングルプレイヤー、Steam実績、Steamクラウド、Remote Play on Phoneもサポートされています。

評価・レビュー傾向

本作は長期にわたって高い評価を保っています。支持されやすいのは、荒廃した背景美術、静かな音楽、断片をつなぐ物語表現、魂を切り替える戦闘が同じ方向性にまとまっている点です。探索によって過去の出来事が少しずつ理解できるため、設定を自分で読み解くことに魅力を感じる人ほど印象に残りやすいでしょう。

一方、正確な操作を求めるボス戦、戻り探索、直接説明を抑えた語り方は好みが分かれる部分です。次の目的を常に明示してほしい人や、初見で敵を圧倒できる爽快感を求める人には、進行が重く感じられる可能性があります。最新の評価情報は記事内の専用表示で確認し、ここでは変化しにくいゲーム設計上の特徴を判断材料にするのが適切です。

こんな人におすすめ

『ENDER LILIES』は、探索で道がつながっていく感覚、手強い敵の動作を覚えて突破する達成感、台詞以外から世界の背景を想像する楽しさを求める人に向いています。『ホロウナイト』や『Ori and the Will of the Wisps』のように、2Dアクションと能力獲得による再探索を組み合わせた作品が好きなら、比較候補に入れやすい一本です。

また、派手な説明よりも、ピアノを中心とした静かな音楽や廃墟の風景から感情を受け取りたい人とも相性が良いでしょう。短い時間で区切って遊ぶことはできますが、地図と未探索箇所の記憶が攻略に関わるため、ある程度継続して遊べる人ほど迷いにくくなります。

注意点・向かない人

戦闘では被弾を無視して攻撃し続けるのが難しく、回避と観察が欠かせません。アクションの失敗を繰り返しながら敵の動きを覚える過程が苦手な人には向きにくい作品です。ただし、反射神経だけですべてを解決するのではなく、魂の構成変更や周辺探索による強化で難所への対策を組み立てられます。

メトロイドヴァニア特有の引き返しも多いため、常に新しい景色だけを見ながら一本道で進みたい人は負担を感じるでしょう。物語も断片的に提示されるので、明快な会話劇や頻繁な説明を求める場合は割り切りが必要です。反対に、戦闘、探索、音楽、世界設定を一体として味わいたい人には、滅びた王国を調べる行為そのものが物語になる作品です。